風力発電の欠点は風車から発生する低周波騒音であるが、これを克服する技術が風レンズ風車である。
風レンズ風車の研究開発プロジェクトは、NEDO技術開発機構によって卓抜した研究プロジェクトであるとして推薦され、産学官連携・日本最強タッグ精鋭12チームに選ばれた。
この12チームはNEDO研究プロジェクト関連の平成17年度内閣総理大臣賞、経済産業大臣賞の受賞候補チームとして選出されたものである。風レンズ風車の開発研究は、応用力学研究所大気流体工学分野を中心に、工学研究院航空宇宙工学部門、機械科学部門等による九大風レンズ研究グループによって行われ、同時に実用化を目指して、九大TLOをベースとして(株)酉島製作所との産学連携共同研究として進められている。
風レンズ風車とは、通常風車の周囲に集風効果のある簡単な構造物を取り付けた風車のことで、風を集める風車と言う意味で風レンズ風車と称している。この集風体(風レンズ体)の作用により、通常風車の2倍ー5倍の発電出力性能を達成している。
<風レンズ風車の特長>
1.弱い風速域からの発電が可能。
2.ローター(はね)が風レンズに覆われているため、回っていても安全。
3.翼端渦(騒音源)が風レンズと干渉し減衰するため、騒音が小さい。
4.フリーヨー機構(首振り機能)のため、シンプルな構造。

そして先端研究施設(次世代エネルギー実証施設)の整備事業として、文部科学省の平成21年度補正予算に採択され、平成22年3月より伊都キャンパスにおいて工事中であった「風レンズ風力発電設備」及び関連施設が、平成23年(2011)3月末に完成した。
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posted by 森羅万象の歴史家 at 23:00|
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