東御苑は旧江戸城本丸・二の丸に相当する部分にあたります。昭和三十五年(一九六〇)に新たに皇居造営が決定した際、新宮殿の造営にあわせて皇居付属庭園として整備することになったもので、宮中行事に支障のない限り原則公開することになりました。昭和四十三年(一九六八)に完成、同年十月に皇居東御苑として一般に公開されました。
本丸にはかつて将軍が政務を行う表御殿や大奥などの建物がところ狭しと立ち並んでいましたが、現在はその敷地に広大な芝生が広がり、周りに様々な樹木が植えられています。北端には石垣で造られた巨大な天守台跡があります。天守台の東側には音楽堂である桃華楽堂、雅楽を伝える楽部、皇室の古文書等を管理する書陵部などの建物が並んでいます。
本丸東側の二の丸は、かつて将軍の別邸やお世継ぎの殿舎があったところで、小堀遠州が造ったと伝えられる庭園がありました。二の丸庭園の整備にあたっては、古絵図をもとにほぼ同じ位置に池が復元されました。五月には池の前にハナショウブが咲き、二の丸散策の目玉のひとつになっています。
二の丸の西半分は、現在、雑木林になっています。これは失われつつある武蔵野の雑木林を皇居内に造ろうとの昭和天皇の御発意により、昭和五十八年(一九八三)から三年かけて造営されたもので、平成十四年(二〇〇二)にはさらに拡張されました。庭園北側には諏訪の茶屋がたたずみ、その隣には都道府県の木を集めたコーナーもあります。
北の丸地区は文字通り旧江戸城北の丸があった場所です。戦前は近衛連隊の敷地でしたが、戦後にその跡地が森林公園として整備され、昭和四十四年(一九六九)に北の丸公園として公開されました。クスノキ・タブノキなどの常緑樹、ケヤキ・クヌギなどの落葉樹が植栽され、四季折々の景観が楽しめます。また園内には日本武道館や科学技術館、東京国立近代美術館などの施設もあります。
皇居前広場には広大な芝生地にクロマツが立ち並び、楠木正成公の銅像が建っていることでも知られています。そのほか、皇居外周部には江戸城の堀が随所に残されており、周囲の自然美とともに楽しむことができます(皇居の花より)。
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