「婚外子めぐる国籍法規定は違憲」最高裁大法廷判決 国に法改正迫る(6月4日15時22分配信 産経新聞)
未婚の日本人父とフィリピン人母との間に生まれ、出生後に父から認知を受けた計10人の子供が、「生後認知に加え、父母の結婚がなければ、日本国籍が取得できないと定めた国籍法は憲法違反」として、日本国籍の確認を求めた2件の訴訟の上告審判決が4日、最高裁大法廷(裁判長・島田仁郎長官)であった。大法廷は、国籍法3条が「父母の結婚」を国籍取得要件としている点を違憲無効とする初判断を示した。その上で、原告敗訴の2審東京高裁判決を取り消し、国籍を認める判決を言い渡した。原告の逆転勝訴が確定した。
最高裁が法令を違憲と判断したのは、現憲法が施行されてから8例目。国会は早急な法改正を迫られることになった。
国籍法が定める国籍取得条件には、いくつかのパターンがある。このうち、原告のように出生前に認知されなかった未婚の日本人父と外国人母の間に生まれた子供の場合は、「生後認知」に加え「父母の結婚」が必要と定められている。
同じように生後認知を受けている子供でも、父母の結婚の有無によって国籍取得が左右されることが、立法の裁量の範囲内にある合理的な区別か、法の下の平等を定めた憲法に違反する差別かが最大の争点だった。
国は「父母の結婚で、父子が一緒に生活することになる。そうすると、子供と日本との強い結び付きが生まれる」などとして「国籍法の規定は合理的」と主張していた。
法令違憲 法律などの全部、または一部を違憲とする判断。最高裁が法令を違憲としたのは、刑法の「尊属殺人重罰規定」(昭和48年)や薬事法の「薬局距離制限規定」(50年)など7件ある。判決の効力はその訴訟にしか及ばないが、国会に対して法の改廃を迫る事実上の強制力がある。
【最高裁での過去の法令違憲判決】
■刑法の尊属殺人罪規定 (昭和48年)
■薬事法の薬局距離制限規定 (50年)
■衆院議員定数不均衡訴訟 (51年)
■衆院議員定数不均衡訴訟 (60年)
■森林法の共有林分割制限規定 (62年)
■郵便法の賠償責任制限規定 (平成14年)
■在外邦人の選挙権制限規定 (17年)
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占領憲法第14条は、単なる帝国憲法第19条「就官権の平等」の相続条項ではないらしい。
帝国憲法第19条 日本臣民は法律命令の定むる所の資格に応じ均く文武官に任ぜられ及其の他の公務に就くことを得
「文武官に登任し及其の他の公務に就くは門閥に拘らず。是を維新改革の美果の一とす。
往昔門地を以て品流を差別せし時に当ては、官を以て家に属し、族に依て職を襲ぎ、賎類に出る者は才能ありといえども、顕要に登用せらるることを得ず。
維新の後陋習を一洗して門閥の弊を除き、爵位の等級は一も就官の平等たるに妨ぐることなし。此れ乃憲法の之を本条にほ保明する所なり。
但し、法律命令を以て定むる所の相当資格、即ち年齢・納税及試験能力の諸般資格は及官職及公務に就くの要件たるのみ。
日本臣民は均しく文武官に任ぜられ及其の他の公務に就くことを得と謂うときは、特別の規定あるに依るの外、外国臣民に此の権利を及ぼさざること知るべきなり。」(伊藤博文著/憲法義解第19条解説)
また占領憲法第14条の「法の下の平等」は単純な法適用の平等を意味している訳でもないらしい。
かつて我が国の主権下では、自己または配偶者の直系尊属を殺害した者は、それこそ人種、信条、性別、社会的身分、又は門地を問わず、尊属殺人罪(刑法第200条)の適用を受けており、これは合憲であった。
しかしウィキの「尊属殺法定刑違憲事件」が解説する尊属殺人罪が違憲無効になった経緯によると、最高裁は、加害者に対する同情と世論に対する迎合から、むしろ(杓子定規的な)法適用の平等を回避するために、占領憲法第14条の「法の下の平等」の解釈を刑法の量刑内容の平等に拡大して、「尊属殺人を死刑または無期懲役にするとした刑法の重罰規定は、一般の殺人に比べ刑が極端に重すぎ不平等である」という尊属殺人罪の違憲無効判決を出したように見える。
そして今回の最高裁は「父母の結婚を国籍取得要件」とした国籍法の規定を占領憲法第14条に違反するという違憲判決を出した。
原告は日本人とフィリピン人のハーフという人種にもかかわらず、国籍法の適用を平等に受けており(だから日本国籍を取得できなかった)、両親の結婚さえあれば、直ちに日本国籍を取得できるのだから、なぜ国籍法が占領憲法第14条の「法の下の平等」に反する差別にあたるのか、浅学の所長には、よく理解できない。
この違憲判決が異例であることは原告代理人弁護士の山口元一氏が次のように認めている。
「今回の判決は、不合理な差別を看過し難いものと正面から認め、意義が大きいものだと思う。憲法第14条を理由に、法令を違憲と判断するのは極めて珍しい。
国籍取得の要件という重要な分野でこうした判断が出たことは、同じ境遇にある多くの子供たちに希望を与えるのではないか」
産経新聞主張は最高裁が出した違憲判決を「時代の流れ汲んだ判決」と歓迎しているが、一時代の流行や風潮ほど軽薄で危険なものはない。
次の衆院選挙では社会党の正統後継者である民主党が勝利する可能性が高まっているが、もし衆参両院において、民主党が数をたのみ、諸外国の王室の例を挙げ「時代の流れ」を大義名分として掲げて、占領憲法第14条を根拠に女性女系天皇を認める皇室典範の改悪を強行することになったら、産経新聞は「時代の流れ」に屈して、これに押し流されることを潔しとするのか。
所長が思うに、戦前世代の大半がこの世を去った今日、GHQ民政局のニューディーラー(アメリカの共産主義者)が占領憲法に象徴される諸々の違法占領政策に盛り込んだ「反日の呪い」の効果が各界に急激に現れているようだ。
それは日本国の死相である。
「水平化しようとする人間は決して平等をもたらさない」(エドマンド バーク)
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