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昭和13(1938)年3月8日、ハルピン特務機関長・樋口少将のもとに重大事件のニュースがもたらされた。満州国と国境を接したソ連領のオトポールに、ナチスのユダヤ人狩りからのがれてきた約二万人のユダヤ難民が、吹雪の中で立往生している。これらのユダヤ人は、満州国に助けを求めるために、シべリア鉄道を貨車でゆられてきたのであるが、満州国が入国を拒否したため、難民は前へ進むこともできず、そうかといって退くこともできない。食糧はすでにつき、飢餓と寒さのために、凍死者が続出した。彼らは満州国を経由して、上海へ脱出しようとして、オトポールまでたどりついた所であった。
ハルピンのユダヤ人協会会長・カウフマン博士も飛んできて、樋口に同胞の窮状を訴えた。しかし、満州国外務部(外務省)を飛び越えて、独断でユダヤ人を受け入れるのは、明らかな職務権限逸脱である。もし満州国が入国を拒否する場合、彼らの進退は極めて重大と見るべきである。ポーランドも、ロシアも彼らの通過を許している。然るに「五族協和」をモットーとする、「万民安居楽業」を呼号する満州国の態度は不可思議千万であった。これは日本の圧迫によるか、ドイツの要求に基づくか、はたまたそれは滿州国独自の見解でもあるのか。樋口少将は満州国外交部ハルビン代表部とこの問題に関して種々協議し、これは人道上の問題であることに意見一致を見たのであった。なぜ外務部は動かないのか。ユダヤ人問題で下手に動いて、ヒットラーから横やりでも入ったら、関東軍からにらまれるからだろう。「難民の件は決着した。受け入れの準備にかかって下さい」力強い樋口のことばに、カウフマン博士は歓喜した。そして樋口はすぐに満鉄本社の松岡総裁を呼び出し、列車の交渉を始めた。しかしこの一件で樋口少将はドイツ政府と日本外務省、陸軍省に睨まれる事になる。
それから2日後の3月12日。ハルピン駅では列車の到着し、カウフマン博士らの手によって介抱され、救われたユダヤ人は喜んだのです。数時間後、樋ロは、オトポールの難民ぜんぶが、ハルピンに収谷されたという報告をうけた。凍死者は十数人、病人と凍傷患者二十数名をのぞいた全員が、商工クラブや学校に収容され、炊きだしをうけているという。救援列車の手配がもう一日おくれたら、これだけの犠牲者ではすまなかっただろうと医師たちは言っていた。難民の8割は大連、上海を経由してアメリカへ渡っていったが、住居をあっせんするなど、最後まで面倒を見た。
樋口のユダヤ難民保護に対して、案の定、ドイツから強硬な抗議が来た。リッべントロップ独外相は、オットー駐日大使を通じて次のような抗議書を送ってきた。
「満州国にある貴国のある重要任務にあたる某ゼネラルは、わがドイツの国策を批判するのみか、ドイツ国家および、ヒトラー総統の計画と理想を、妨害する行為におよんだのである。 かかる要人の行為は、盟邦の誓いもあらたな、日独共同の目的を侵害するばかりか、今後の友好関係に影響をおよぼすこと甚大である。この要人についてすみゃかに、貴国における善処を希望している。」
樋口は、関東軍司令部からの出頭命令を受け、参謀長の東条英機(後の首相)に対して、
「ドイツのユダヤ人迫害は人道上の敵とも言うべき国策である、それに日本と満州が協力するのは由々しき問題である。日本とドイツの友好親善を望むが、日本はドイツの属国ではない、また満州も日本の属国ではないと信じて満州国代表部に忠告した。」
と述べた。樋口は、東条の顔を正面から見据えて言った。
「東条参謀長!ヒトラーのおさき棒をかついで、弱い者いじめをすることを、正しいとお思いになりますか」
東条は、ぐっと返事につまり、天井を仰ぐしぐさをしてから、言った。
「樋口君、よく分かった。ちゃんと筋が通っている。私からも中央に対し、この問題は不問に付すように伝えておこう。」
樋口を待っていたのは、「不問」どころか、参謀本部第2部長への栄転だった。ドイツからの「善処」要求のわずか5ヶ月後に、このような人事を行ったということは、「人種平等を国是とする我が国はヒトラーのお先棒は担がない」という強烈なメッセージではなかったか。出発の当日、駅頭は、二千人ちかい見送りの群集で、埋めつくされていた。その人波の中には、数十キロの奥地から、わざわざ馬車をとばして駆けつけてきた開拓農夫の家族たちなどもまじっていた。樋口が土地や住居の世話をしたユダヤ難民たちであった。樋口が駅頭に立つと、いっせいに万歳の声がわきおこった。日の丸と満州国旗とをうちふり、「ゼネラル、ヒグチ!」と、ロ々に連呼しあう。 孫に手をひかれた白髪のユダヤの老婆は、路面にひざまずいて樋口を拝み、涙をながしつつけていた。 待合室に入ると、カウフマン博士が、白系ロシア人の代表者ロザノフとともにやってきた。ユダヤ人と白系ロシア人は、血なまぐさい暗闘を繰り返していたのだが、樋口が親睦のクラブまで作って、仲介に努力していたのである。
ロザノフは、カウフマン博士の頬に長い接吻をし、巧みな日本語で言った。これが閣下に対する餞別です。閣下の言葉を忘れず、これから仲良くやっていきます。樋口が「あじあ」号の最後尾の展望台に立つと、列車は高らかに警笛を響かせて、ゆっくりと動き出した。
「ヒグチ!」「ヒグチ!」「ヒグチ!」
群衆は堰を切ったように改札口を乗り越え、ホームにあふれ出した。あどけない顔をした少年達は銀髪を振り乱し、両手を振り上げながら、あじあ号を追って走り続けた。(日本の偉人物語 樋口季一郎少将~ユダヤ人を救った人道主義者~より)
政府外務省は、東条英機が樋口季一郎の上司としてユダヤ人の救助に協力したという事実を、世界中に向けて大々的に宣伝し、靖国神社に対する誤解と偏見を解消する努力を重ねるべきである。
また植民地主義の否定という第二次世界大戦後の国際潮流を生み出した国際宣言は、1941年の大西洋憲章と1943年の大東亜共同宣言であるが、これを発表した大東亜会議を主催した人物は、他でもない東条首相である。
東条英機はヒトラーとは違い、人道に対する犯罪者ではないのだ。
神戸には、足利尊氏軍に敗れ自決した楠木正成を祭祀する湊川神社がある。我が国には敗軍の将を神として祭祀してはいけないという慣習はない。ユダヤ人の救済と植民地主義の否定に貢献した東条英機は、靖国神社に祭祀される資格を持つ敗軍の将であろう。
<参考文献>
陸軍中将樋口季一郎回想録
流氷の海
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宮沢俊義によって捏造され、樋口陽一に継承されている東大法学部マルクス憲法学は、すでに論破され大敗北を喫した真赤なウソ学問なのである

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