石原莞爾の国民皆農を実現する水口文夫さんの「家庭菜園の不耕起栽培」

　所長は久しぶりにナルホド！と連続的に納得させてくれる素晴らしい名著を読むことができました。それは水口文夫さんの「家庭菜園の不耕起栽培」です。

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おすすめします　耕さずにつくる不耕起野菜づくり

つらい耕うん作業を、さようなら

　春と夏の耕うん、うね立ては重労働。耕さずに同じウネに連続栽培する不耕起栽培なら、そのつらい作業から開放されます。

根と微生物が耕す不耕起栽培

　耕さずとも、だんだん畑が柔らかくなってくるから不思議。それは野菜の根が深くまで張ってできた根穴とミミズや微生物がつくった団粒構造が、年々発達し、クッションのような快適土壌になるからです。

畑を自由自在にフル回転

　耕うん作業がないので、次から次へと連続栽培できます。間作や混作も自由自在にでき、狭い畑を二倍、三倍に活かせます。

堆肥も肥料も株まわりに少なく

　肥料を吸う根は株まわりの表層に張るので、株まわりに少し施せば十分です。茎葉などの残さはそのまま敷いて有機質マルチにします。

不耕起だからできる絶品野菜つくり

　根優先の秋まさり生育となるので、おいしさ絶品の野菜つくりができます。

　動物は、動くことができるので、そこに食べものがなければ、食べものを求めて動く。ところが、多くの植物は動くことができない。

　私の家に一五年前に植えた、一本のハッサクの樹がある。耕転もしない、肥料もやらないのに、毎年多くの実をつけ、大変おいしい。剪定枝や落葉などすべて、その樹の下に放置して他へ持ち出さない。果実以外はすべて還元している。

　これは何を意味しているのであろうか。

　植物は一生動くことができないために、不用となった植物の部分は、土に還元され、微生物などで分解され、それを吸収して生長を続けることができる。つまり植物自身がだんだん育ちやすい環境に周囲を変えていく、自己完結に営みをしている。

　この自然の営みを活用する目からウロコの素晴らしい不耕耕栽培法を惜しみなく我々読者に教えてくれます。国民がベランダで或いは家庭菜園で不耕耕栽培法を実践すれば、日本の食糧（食料）問題すなわち食料自給率の低下は克服されるでしょう。

　「なるべく狭い土地で自分の食糧を自給しようということになれば、自然に生産意欲は刺激され、時に冒険的な農事改良に勇躍せしめるものである」（人類後史への出発―石原莞爾戦後著作集）

　石原莞爾の予言「国民皆農」を実現する楽しさおいしさ2倍増 家庭菜園の不耕起栽培―「根穴」と微生物を生かすは目からウロコの連続の名著です。

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【家庭楽園化計画】

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