2023年12月26日

近衛文麿の韜晦工作(近衛上奏文)の動機-戦史修正のお知らせ

 近衛文麿は尾崎秀実の同志であり犯罪容疑者であったから、今日の検察官や警察官が近衛文麿の言動を調査すれば、たちまち所長と同じ結論に到達するのではないだろうか。

 所長は「石原莞爾と尾崎秀実の戦い」国民のための大東亜戦争史1928―56、近衛上奏文と近衛文麿の正体を次のように加筆修正しました。

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88、統制派とコミンテルン

 国家戦略として反ソ連・親英米支を掲げていた陸軍皇道派は、ソ連の意図を正確に看破していたが、昭和九年一月、荒木に代わって陸相に就任した林銑十郎大将と林によって陸軍省軍務局長に起用された永田鉄山少将以下、反英米支の統制派(十月事件後に成立)が皇道派の弾圧を開始し、皇道派と統制派の相剋は陰惨を極めた。昭和十年十一月三十日、対ソ戦備の増強を急ぐ陸軍省参謀本部と悪性インフレの発生を懸念する高橋是清蔵相ら大蔵省との陸軍予算を巡る対立が、いずれの派閥にも属さない川島義之陸相(相沢事件の責任を負い辞職した林の後任)の大蔵省に対する妥協と参謀本部に対する説得とによって解消され、岡田内閣の予算編成作業が無事終了した(1)にもかかわらず、翌年二月二十六日、陸軍省部に勤務していない皇道派下級将校が焦燥に駆られてクーデターを起こしたものの失敗し、皇道派は陸軍中央より追放されてしまい、皇道派に対する統制派の弾圧は結果的にソ連を利することになった。

(1)神戸大学経済経営研究所新聞記事文庫財政(30-84)大阪朝日新聞一九三五年一二月一~二日記事「予算閣議を顧みて (上・下)」 この記事は「出来上ったあとを見てたしかに今度の予算は協力予算の実をあげた。それは各省の財源捻出特に特別会計からの援助という物質方面ばかりでない。強硬のみに終始すると思われた川島陸相が国務大臣の立場を忘れず、よく妥協の態度を打捨てなかったところにも今度の編成難突破の主因がある。これは八十二翁逹磨蔵相の努力とともに特記されていいことではあるまいか」と結んでいる。


91、近衛特使案

 二十五日、佐藤大使はロゾフスキーと再度会見した。ロゾフスキーは、日本政府が戦争終結の為ソ連に斡旋を求める点は了解したものの、近衛はどのような具体的提議を為すのか、と迫ったが、佐藤大使は特使の使命の重要性を強調する以外に応じ得なかった。
 一方、東京では、ソ連側の回答が思わしくないにも拘わらず、「スターリンが二十五日頃帰るだろう。そうすれば急にソ連に行くことになるかもしれない」との近衛側近達の予想の下に、近衛文麿と外務省が特使の随員を選定していた。近衛は首席随員に酒井を望み、さらに「自分の気持ちの分かる者」として、富田、細川護貞、伊藤述史、松谷誠大佐、高木惣吉少将そして同盟通信の松本重治等を推した(1)。

(1)【終戦工作の記録下】二五六頁。


95、近衛文麿の正体

 近衛が第三次内閣を投げ出す直前、色紙に「夢」と大書しながら「二千六百年、永い夢でした」と呟いたのは、我が国が対米英戦から敗戦革命に巻き込まれ、神武肇国以来二千六百年に亘る万世一系の皇統が一場の夢と化して儚く消滅する、と確信したからであろう。木戸幸一日記(昭和十九年一月六日の条)には、

 「我が国がアングロサクソンたる米英に対するに、大体東洋的なるソ支と提携し、臨機応変の態勢を整え、ひそかに内に実力を蓄えるを最も策の得たるものなりと信ず」

と記述されており、おそらく木戸も近衛と同様に、東亜新秩序構想を抱いていたのであろう…。
 昭和十七年十一月十八日、中村光三予審判事が近衛文麿を訊問した際、近衛は自分と尾崎秀実との親密な関係を否定できず、これを追及する中村判事の質問に対して白々しく「記憶しません」と惚けざるを得なかった。近衛は自白に等しいこの自分の大失態を糊塗するために昭和十八年一月から木戸と共謀し、軍部内革新運動を憂慮する反共主義者を演じたのであろう

 およそ近現代の国家が軍備を拡張し軍隊を動員し戦争を遂行するためには莫大な政府予算が必要不可欠である。従って帝国憲法下の天皇が国の元首として陸海軍を統帥するにしても(憲法第四条および第十一条による)、実際に天皇が軍を動かすには政府予算が必要である。そしてこの予算を編成し執行する者は総理以下内閣国務各大臣である。従って予算の編成と執行の手続きにおいて天皇の統帥大権は内閣から独立できず、近衛内閣が支那大陸に帝国陸海軍を動員し且つ支那事変を積極的に拡大するために必要な巨額の戦時予算を編成、閣議決定して(内閣官制第五条左ノ各件ハ閣議ヲ経ヘシ 一法律案及予算決算案)これを帝国議会に提出したにも拘わらず、近衛は「日支事変で責任の帰着点を追及してゆけば、政治家としての近衛の責任は軽くなり、結局、統帥権の問題になる。したがって窮極は陛下の責任ということになる」などと真赤な嘘言を弄したのである。


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