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51、昭和十六年九月六日御前会議、明治天皇の御製
昭和天皇は、内閣国務各大臣の補弼と副署に依り宣戦講和大権を行使しなければならない立憲君主(憲法第四条、第十三条、第五十五条による)として、一同に「帝国国策遂行要領」を再考し、外交による和平努力を尽くすようにとの御自身の希望を示唆されたのである。満座は水を打った如く肅然とし、暫くは一言も発する者は無かった。だが帝国国策遂行要領は修正されることなく、御前会議は未曾有の緊張裡に散会した。
54、近衛文麿・東條英機会談
「帝国は聖戦目的に鑑み非併合、無賠償としている、駐兵により支那事変の成果を結果づけることは当然である」という東條陸相の主張は、第三次近衛声明によって国際社会へ表明された我が国の国策に他ならなかった。他の閣僚はあっけにとられ一言も発せられず、斯くして閣議が一致しないまま解散した後、武藤陸軍省軍務局長は富田書記官長に、
「海軍は和戦について『総理一任』と言っているが、総理の裁断だけでは陸軍部内は抑えられない。しかし海軍が『戦争を欲せず』と公式に陸軍に言ってくれるならば陸軍としては部内を抑え易い。何とか海軍の方から『戦争を欲せず』と言ってくれるように仕向けて貰えまいか」
と依頼してきたので、書記官長が岡海軍省軍務局長に話したところ、岡は、
「海軍としては戦争を欲しないということは正式には言えない。『首相の裁断に一任』というのが精一杯だ」
と答えた。
十月六日の陸海軍部局長会議で福留繁軍令部第一部長が「南方戦争ニ自信ナシ、船舶ノ損耗ニツキ戦争第一年ニ一四〇万撃沈セラレ自信ナシ」と陸軍側に告白しており(機密戦争日誌昭和十六年十月六日の条)、海軍側さえ「戦争欲せず」と言明すれば、陸軍が如何なる強硬論を唱えようとも、我が国の対米英開戦は不可能になる為、東條陸相は対米英開戦の準備を放棄する決意を固めていた。しかし海軍が「対米英戦欲せず」と公式に言明すれば、彼等がただ組織維持の為に米英を仮想敵国として膨大な国力を消耗してきたことが朝野(政府と民間)に知れ渡る為、及川海相と岡軍務局長は「和戦総理一任」などという無責任な言辞を弄したのである。
55、近衛内閣総辞職
是に於て臣は遂に、所信を貫徹して、補弼の重責を完うすること能わざるに至れり、是偏へに臣が菲才の致す所にして、洵に恐懼の至りに堪えず、仰ぎ願くば聖慮を垂れ給い、臣が重職を解き給わむことを。」
大本営陸軍部戦争指導班機密戦争日誌
昭和十六年十月十六日木曜
五、夕刻二至リ遂二内閣総辞職トナル二至ル
近衛総理決心ツカザルハ一二海軍ノ態度煮エ切ラザル二因ル 海相明確二態度ヲ表明セバ総ベテハ決ス 可カ否カ一二海相ノ一言二依ツテ決ス 然ル二海相ハ不能ト云ワズ能ト云ワズ 海軍二ハ海軍アツテ国家アルヲ知ラズ 日露戦争前夜ト何等変ル所ナシ 噫皇国ノ前途ハ如何スベキヤ
(1)内田信也【風雪五十年】二八九頁。
71、連合軍の大反攻
果たして十九日、小沢機動部隊は、敵機動部隊を捕捉、先制航空攻撃を行ったが、我が航空攻撃隊は待ち構えていた敵の航空直掩隊と艦船から集中砲火を浴び壊滅してしまった。小沢艦隊は艦載機三百九十五機を失い、さらに空母三隻を敵の潜水艦と艦載機によって撃沈され、大敗北を喫したのである。
73、かいらい
等を掲げ、「速かなる日ソ国交の好転に依る政治的迫力を活用し本工作の促進を図る。日ソ交渉の進展に伴い要すればソをして本工作の仲介を為さしむることあり」と定めていた。一九四九年十二月十六日、東京巣鴨拘禁所において小磯国昭は次のように陳述した。
我が帝国海軍がマリアナ海戦で大敗北を喫した原因は単純である。帝国海軍は質量ともにアメリカ海軍に劣っていたうえ、戦場における対決の構図が「日本の航空攻撃隊VSアメリカの航空直掩隊+艦船」になっていたから。帝国海軍は艦隊戦力(航空機と艦船)から航空機部隊を割いて戦場に投入し、アメリカ海軍は艦隊戦力(航空機と艦船)を戦場に投入し、日本の航空機部隊を迎撃していた。日本海軍は戦力を分散投入し、アメリカ海軍は戦力を集中投入していたのだから、日本海軍の敗北は必至であった。
我が帝国海軍は昭和18年から「日本の航空攻撃隊VSアメリカの航空直掩隊+艦船」という敗北必至の対決の構図を自ら作り続けて、まず航空機部隊を壊滅させ、次に航空機の支援を喪失した艦船を壊滅させ、その次に航空機と艦船の支援を喪失した地上部隊を孤立から壊滅へ追い込んでいた。「日本の航空攻撃隊VSアメリカの航空直掩隊+艦船」という対決の構図を生み出した帝国海軍の航空突出戦術は空、海、陸の順番に日本軍を各個撃破する絶好機をアメリカ軍に与えていたが、帝国海軍はこの戦術を改めず、台湾沖航空戦でもレイテ海戦でも同じ失敗を繰り返した。
帝国海軍が航空部隊単独の対艦攻撃を中断し、空母には偵察機と戦闘機のみを搭載して、「日本の航空直掩隊+艦船VSアメリカの航空攻撃隊」という対決の構図を作り出し、来襲する敵軍の航空攻撃隊を虱潰しにしながら、敵軍の上陸部隊に艦砲射撃や機銃掃射を浴びせに行く、あるいは空母および基地の戦闘機部隊の護衛を受けながらシーレーンの防衛に徹していれば、艦隊決戦にも恵まれていただろうに。
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