2019年02月11日

朝日る安倍晋三

 昭和57年(1982年)、朝日新聞社が連日連夜「文部省が中国への侵略という歴史教科書の記述を『進出』に書き直させた」との虚偽報道を繰り返し、日本を非難し続けた。

 上智大学の渡部昇一教授が文芸春秋の月刊誌「諸君」昭和57年11月号で「教科書問題・大新聞の犯罪」と題して朝日新聞を糾弾した。朝日は新聞紙面への諸君の広告掲載を拒絶した。続いて朝日新聞東京本社社会部長の中川昇三氏は、諸君昭和57年12月号に「教科書報道批判に答える」を寄稿し、「中国の抗議が、果たして誤報だけから始まっているのかどうかも、検証しなければならない。意図的に虚報を作るなど、新聞の自殺行為以外の何物でもない、とだけ言っておこう。」と反論した。

 これに対して渡部教授は諸君昭和58年1月号に、朝日首脳幹部の肺腑をえぐる鋭い「朝日新聞への公開質問十四ヶ条」を寄稿し、朝日新聞社に回答を求めた。しかし朝日首脳幹部は答えられず、回答の代わりに「朝日批判を中止しなければ裁判に訴えるぞ!」という苦し紛れの脅迫をちらつかせたが、渡部教授に「お好きなように」とあしらわれて、結局のところ、朝日新聞社は訴訟も起こせず、責任逃れの卑怯な詭弁を繰り返した挙句の果てに、事件そのものをウヤムヤにしてしまった。そして渡部昇一教授は朝日から回答を得られないまま亡くなった・・・。

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【渡部昇一著朝日新聞への公開質問14ヶ条抜粋】


第3条

 板倉由明氏は7月28日に再び朝日新聞社会部に電話して、そういう教科書が見つかったかどうか重ねて問い合わせた。その時に電話に出た栗田記者は次のように答えている。

 「今回の検定においては、侵略を進出に変えた例は見当たらないが、過去においてはそういう書き換えの例がいくつもあった。問題にすべきは字句ではなくて、これまで引き続き行われてきた文部省の右傾化政策である。」

 ここに朝日新聞社会部の最初の軌道修正の動きが見える。はじめは肖向前氏の抗議をそのまま受け取って、今回の検定分の教科書と思い込んでいたのであるが、板倉氏の電話でそれが成り立たないことがわかった。そこで誤報の正当化を始めた。それは7月28日付の朝刊に、「侵略」こうして「侵入」に、という大見出しの記事が出ていることからも知られる。しかし自己の非を知っても、訂正記事を出さずに、こっそりと「侵入」などに言い換え始めて、それで頬かむりして通そうとしたのだ。その一方では着々と、文部省の検定を悪魔化することによって、これを非難した朝日を正義の立場に置き、国民の非難の矛先を朝日新聞から文部省に向けさせる「大スジ論」の整備を始めている。さすが朝日ではないか。

 本当はそのままで全く訂正記事など出さずに済ましたかったらしい。しかし8月22日のテレビで、「侵略→進出」の例はないことが放送された上に、週刊朝日が掲載した詐術としか言えない一覧表まで、画面に出されてしまった。
 この一覧表というのは、週刊朝日が、「検定でこう変わった日中・日韓関係史」として掲げたもので「検定前」と「検定後」が対比してある。そこには「侵略」が「進出」と変えられた実例(!)も出ているのだ。

 どうしてそんなことが可能だったかと言えば、「検定前」の欄にある記述と、「検定後」の欄にある記述は、違う教科書から取ったものだったからである。
 日本の検定は、「侵略」という表現を使った教科書も、「進出」という表現を使った教科書も、両方、認可しているのだ。この寛容さを悪用して、「侵略」という表現を使った教科書Aの記述を「検定前」の欄に置き、「進出」という表現を使った教科書Bの記述を「検定後」の欄に置いた。そして教科書の名前は出さなかった。

 読者は誰だって同じ教科書が検定前と検定後ではそう変えられたのだと思い込むに違いない。これは読者を惑わす悪質な詐術であり、明白なペテンである。

 中川昇三氏は「教科書報道の批判に答える」の末尾で次のように言っておられる。

 「しかし、『悪質な詐術』『仕掛人』などの言葉を用いつつ、『これは明らかに意図的に作った虚報だ』と断定されることは承服できない。意図的に虚報を作るなど、新聞の自殺行為以外の何物でもない、とだけ言っておこう。」

 だが中川昇三氏よ、教科書の名前をかくした一覧表を作り、「侵略→進出」が検定によって起こったと読者に思いこませようとするやり方は「悪質な詐術」ではないのか。一覧表を作った人間は、「検定前」の欄の教科書と「検定後」の欄の教科書が別会社のものであることを知っていたはずである。「これは明らかに意図的に作った虚報」ではないのか。もしそうでないのなら、このような記事作成術を中川氏は何と呼ばれるのか。


第4条

 この場合、中川氏にはこの第3の質問を逃げる手段が二つ考えられる。

 一つは「単純ミス」ということである。しかし表の作り方から考えて、単純ミスが出来ることではないと断定できると思うので、そういう答え方は受け付けないことを予めお伝えしておく。

 もう一つは、「朝日新聞以外の誰かが作ったのだ」、ということである。その情報提供を得て、不注意にも週刊朝日が出してしまったというのはあり得ることである。その場合は、その「悪質な詐術」をやった者、週刊朝日をもうまく操った「仕掛人」の実名を明かしてもらいたい。というのは、この一覧表はなみの人間に出来ることではないからである。


 安倍内閣の勤労統計偽装の手口と偽装発覚後に責任逃れと論点ずらしばかりの卑怯な詭弁を繰り返す安倍晋三の態度は、1982年当時の朝日新聞社の手口および態度と瓜二つである。そして1982年当時から今日まで反日左翼イデオロギーから膿み出される虚偽体質を全く改善しない朝日新聞社が安倍内閣の勤労統計偽装を批判している。これはもう笑うしかない日本の悲劇である。

 「エビデンス?ねーよそんなもん」という放言で悪名高い朝日新聞論説兼編集委員の高橋純子が大学生の時に朝日新聞への公開質問14ヶ条を収録している万犬虚に吠える―教科書問題の起こりを衝くを読んでいたら、朝日新聞社には入らず、遅れてきた新左翼にならなかっただろうにと思う方は、終わりにブロガーへ執筆意欲を与える一日一押人気ブログランキングをクリック願います。

万犬虚に吠える―教科書問題の起こりを衝く (徳間文庫―教養シリーズ)

「身近にいる朝日新聞の定期購読者に無料の貴重な第一次史料集をプレゼントすると『真実を知り、WGIPを引き継いで日本人を狂わせている朝日新聞の定期購読を止め、新聞代を節約できた』と心から感謝されますわーい(嬉しい顔)世界中で日本人に対する偏見と差別と迫害を助長している反日新聞社を崩壊させる大東亜戦争史を広めるためにブロガーへ執筆意欲を与える一日一押人気ブログランキングをクリック願います。」
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