2017年08月12日

太平洋戦争への道-毎日新聞社の国際連盟脱退論

 1933年1月23日、満洲国政府顧問にして同国代表のジョージ・ブロンソン・レーは、満洲国のあらゆる団体および協会の責任ある役員が記名調印した満洲国独立に関する彼等の念願を証明する586通の文書を国際連盟事務総長に対し正式かつ直接に手交した。

 しかし国際連盟は満洲国の存在を承認していなかった為に、事務総長は満洲国建国の正当性を証明するそれらの文書を総会に移牒できず、2月18日、満洲国外交部はブロンソン・レーに対し、「極東問題に就き予備知識欠陥せる故支那本部殊に我満洲国と仇敵関係にある北支東北軍閥の懐柔宣伝に甘んじて乗せられたる」リットン調査団の報告書を金科玉条となし満洲国国民の意向を無視して満洲国の独立を否認する国際連盟の不公正を非難する長文の声明書を各国代表及び関係方面に通告公表の上即時事務所を閉鎖しジュネーブを引き払うように訓電し、国際連盟との交渉を断念した(国民のための大東亜戦争正統抄史60~66東條内閣の和平努力参照)。

 そして同年3月27日、我が国政府は満洲国政府に追随し我が国の国際連盟脱退を決行したのであるが、国際連盟は日本国を侵略国とは認定せず対日制裁を行わなかったのだから、我が国の国際連盟脱退は必然不可避の外交策ではなかった。国際連盟脱退以外に有り得た外交上の選択肢は、我が国が常任理事国として国際連盟に留まりながら、満洲国建国の正当性を証明する上の586通の文書を直接的に国際連盟加盟国に手交し、満洲国に対する反対論や誤解を緩和しつつ、国際連盟加盟国に満洲国への投資と満洲国の承認を求めていくことであった。

 またローマ法王およびバチカン市国は当時極めて親日的であり満洲国を非公式に承認してくれたのだから、我が国政府は上の586通の文書をはじめ満洲国建国の正当性を証明する証拠資料をバチカン市国に提供し、ローマ法王とバチカン市国を通して中華民国の不正非道と満洲国建国の正当性を世界中のカトリック教徒に伝え、国際世論の好転を図るべきであった。

 しかし我が国政府は拙速に国際連盟脱退を決定し、以上の地道な情報発信努力を怠ったまま、戦前から今日に至るまで、外交戦や歴史戦において国際反日勢力に連戦連敗を喫している。なぜこんなことになるのか?実は今日と同様に戦前にも、政府外務省の情報発信努力を妨害する新聞社が存在しており、世論と国策を誤導していたからである。

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連盟を脱退すべし/東京日日・政治部長岸井寿郎(大阪毎日新聞 1932.4.19-1932.5.10 全文はこちら

 日本は連盟国として従来如何なる利益を得たか、私は一利なく百害あったことを述べ尽して来た、日本が連盟を脱退すべきか否かは最早問わずして明かである、何の必要があって脱退を逡巡するのか通告後二年間の義務あることはむしろ一日も早く脱退の必要を教えるものではないか、脱退すること一日早ければ日本は過重の義務から一日だけ早く解放せられるではないか

 今回の日支事件と国際連盟の関係は日本外交の拙劣が因をなした点も多いが、連盟自身随分無理な圧迫を日本に加えた、日本は脱退の幾つかの理由を持ったのである、この時脱退を決行せずして何時の時これを決行し得よう?脱退を通告するにはそれ相当の理由を必要とするではないか、この好機を逸すれば日本は漫然連盟国として居残りジュネーヴの空でいつまでも道化役者をつとめるの日が続くであろう、そしていつしか再び脱し得ざる羈絆が身辺に結ばれるであろう。

 わが国政界の上層ではなお脱退の腹をきめ得ずして右顧左眄している、講話会議に使した者が元老西園寺公、牧野内大臣らであったこともこれが決定を躊躇せしめる一根拠をなしているかも知れぬ、また一面かかる外交的大転換を決行すべく日本の政界はあまりに乱脈でもある、現政府は三百余の代議士を擁するも信念なき数は結局藁人形と変りがない、一方在野党は骨を抜かれた鰌の如くか細い声でひそかに「政権来い来い」と子守少女の如く唄う外に能がない、しかし国民はいつまでもかかる不安状態に彷徨することは出来ない、国民の覚悟はかためられつつある、内外の政局に対して確固たる方針の下に進むことを力強く要求している、殊に先ず無益有害なる国際連盟に漫然として居残り将来の累を重ねることは堪え得ざる所である、国民は連盟加入の責任等を云々してはいない、当時の世界の情勢は加入を強いる力があったからである、米国が脱落しようとは夢にも思わなかったからである、労農ロシアが今日の如き国家となろうと思わなかったからである、支那が連盟によって国家の再建を企図し、連盟が日本を袖にしてまで支那を支持しようとは思わなかったからである、連盟加入当時とは日本は外交的周境は一変している、国民は過去の繰言などはいっていない、将来の時局に如何に善処するかを求めているのだ、非連盟国たる米露両大強国と隣し、乱脈度すべからざる支那を隣邦とする日本が連盟に残って何を求めんとするか、世界外交の檜舞台であられもない汚辱を浴びせられることが如何に国家の体面と名誉を毀損しつつあるかを知らねばならぬ。

 人或はいう「連盟を脱退して外交的に世界に孤立することは日本の不利である」と、連盟に止まって日本は十三対一、三十余対一の名誉を得た、これ以上の孤立がどこにある、連盟に止まるも止まらざるも日本の孤立は本質的である、日本国民に課せられた避くべからざる宿命である、否、もし日本が連盟国でなかったなら今回の日支事件でもこれほどまでの孤立には陥らなかったかも知れない、十三対一、三十余対一は国際場裏における日本の地位をシンボライズしたものだ(中略)。

 連盟利用論者よ、日本は外交的に連盟において極めて自然に継子扱いされるように出来上っていることに気づかれぬか、かかる空気の中で拙劣なるわが外交当局が連盟の空気を好転利用するが如きことを考えるか、無謀の慾だ、自己を知らざる痴人の囈言だ、日本はまず内省して自らを知らねばならぬ、日本自身、孤立すべき宿命を担えることを覚らねばならぬ、連盟の本質を理解しなければならぬ、そして両者の関係の不自然にして日本に有害なることを知った以上一日も速かに連盟を脱して、過重の負担から自己を防護しなければならぬ、自己の運命を凝視して自己の進路を開拓しなければならぬ。

 世界は今渦の如くわき立っている、国内的に、国際的に、目まぐるしく流転を始めている、日本は先ず自己を知れ、周境を知れ、そして退いて自己を守れ、外交的御附合のつもりで危険な連盟に長尻は無用だ、速かに脱退して自己の覚悟に徹底しなければならぬ


 以上の過激な国際連盟脱退論の著者である東京日日(現在の毎日新聞東京本社発行による毎日新聞の前身)政治部長の岸井寿郎は、7人の屍(しかばね)の1人である元毎日新聞主筆の岸井成格の実父である。

 岸井成格および毎日新聞社が、我々国民に向かい、我が国の「戦前」と「戦争」を論じ「過去の誤ちを直視し反省せよ」という趣旨の説教を行ったら、我々は直ちに「連盟を脱退すべし/東京日日・政治部長岸井寿郎(大阪毎日新聞 1932.4.19-1932.5.10)」をネット上に拡散して、毎日新聞社の厚顔無恥を有権者に知らせ、毎日新聞記者の説教を毎日新聞社を斬殺するギロチンブーメランに変換し、戦前から今日まで世論と国策を誤導し続ける毎日新聞社を二度目の倒産に追い込まなければならない。それが我々日本国民が実践すべき「過去の反省と歴史の教訓」である。

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