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平成13年11月15日 予算委員会 - 6号
○国務大臣(竹中平蔵君) 神がかり的な議論だとおっしゃいましたが、総理の強い信念がカリスマ的な総理に対する人気を生み出しているのだと思います。
○大門実紀史君 それならばお聞きします。
なぜ構造改革を進めれば景気が回復するのか。その神がかり的じゃなくてカリスマ的な総理はこの予算委員会の議論で、何でも民営化すれば景気はよくなるんだと、これしかおっしゃっていないんですよ。あなたは学者ですから、科学的に説明していただけますか。ただし簡潔にお願いします。
○国務大臣(竹中平蔵君) 学者として話すと余り簡潔にならないのですけれども、基本的には私は、要するに大門議員の御指摘は、やはり需要回復が先だと、そういうことを常におっしゃるのではないのかと思います。
私は、今起こっていることは、ちょっとオーバーですよ、でも簡潔に申し上げるならば、これは産業革命を起こそうということだと思えばいいんですね。要するに、民間でできることは民間でやって、効率の高いところに資源を移して生産性を高めていこうと。これはたまたま新しい発明で機械が出てきて産業革命が起こったわけですけれども、そのときの議論と今非常に似ているわけですよね。産業革命で、今まで三人でやっていた仕事が一人でできるようになりました。そうすると、二人余って大変なことになるじゃないか、それが景気の悪循環を起こすじゃないか、だから機械を壊してしまえというのが一つの議論、だから構造改革なんかするなという議論、これは要するに機械の打ち壊しの議論ですね。しかし、機械、産業革命があって、それで三人のうち余った二人がさらに新しい付加価値を生み出していったから今日の経済発展があったわけです。
供給サイドがしっかりしない限りはどこに需要をつけたって、需要がはげ落ちたらまたもとに戻るだけで、これをしっかりと、まあ産業革命というのはちょっとオーバーですけれども、供給サイドをしっかりさせていこうというのが構造改革の意味であります。これが一番わかりやすい説明だと思っております。
○大門実紀史君 そういう話は私何度も伺っているんですけれども、要するに、私思うんですけれども、風が吹けばおけ屋がもうかるというような話なんですよ。だから、それだったら何でおけ屋さんが繁盛するようなことを直接やらないのか。民需を何で直接温めないのか。何で回りくどく、供給サイドから供給サイドから風を吹かせると、どうしてそういう議論になるのか。
仮に、それであなたがうまくいくと言うんだったら、あなたのシナリオが、大体でいいですけれども、そのシナリオどおりうまくいってあと何年後に景気がよくなるんですか。その見通しを教えてください。
○国務大臣(竹中平蔵君) 直接供給力をふやすことは政府にはできないから民間にやってもらうしかないわけです。例えば、日本国営の鉄工所を持っていてそこで生産することができるならば、それはそういう方法は可能だと思います。そういうことができないから民間に頼るしかない。
一体どのぐらい時間がかかるのかと。これは大変難しい問題だと私は思います。例えば、サッチャーの改革、レーガンの改革、本当に物すごくはっきりと成果があらわれるまではやっぱり十年ぐらいかかっています。そのぐらいの忍耐が必要かもしれません。しかし、政治の世界で十年待てというようなことは私たちもさすがに言う気はありません。この二年ないし三年を集中調整期間にして、その間に改革の成果が方向性として見えてくるような形での運営をぜひしたいと思います。
○大門実紀史君 もうとにかく説得力がないんです。実体経済というのは需要と供給が絡み合って動いていくわけですから、あなたの供給サイド論では、紙の上で書いた公式なんですよ。実体経済に合わないですよ。だって、悪くなっているじゃないですか。この半年、小泉内閣になってから景気が悪くなっているでしょう。どう説明するんですか、それを。みんなこれからだと言うんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) レーガンの改革のときもサッチャーの改革のときも、レーガンの一九八〇年代の前半を思い出していただければわかりますけれども、やはりシステムを変えるときには大変な幾つかのショックが出てくるんだと思います。
しかし、それを経ない限りに、例えば需要をつけるといったって、私たち需要をつける力なんかないんです。借金をするしか需要をつけられないじゃないですか。あれは、借金するのは子供から借金しているわけですから、そんなことをいつまでも続けられない。こういう意味では、私たちはレーガンやサッチャーの経験からも学ぶように、やはり当面のショックというのは出てくるんだと思います。
しかし、今、日本経済が悪くなっているのは、改革のせいではありません。これは外需です。したがって、今の経済が悪いということと、しばらく、総理がおっしゃるような痛みということとはちょっと分けて考える必要があると思います。
○大門実紀史君 レーガン、サッチャーと言われましたけれども、需要対策やっているんですよね、そのときは。あなたはちょっと極端なんです。
何を言ってもそういうことしか言いませんから、違う角度であなたの構造改革論の矛盾をちょっと指摘したいと思うんですが、資料をお配りさせていただきましたけれども、合成の誤謬ということです。
これは、日経新聞が十一月の八日に、細かく言いませんが、とにかくもう九七年度末から各企業がコスト削減、リストラ競争を強化して、昨年後半あたりから日本はもう合成の誤謬に陥っているという分析を日経新聞がしています。
実は、私もこの問題を追いかけてまいりまして、お手元にとりあえずその資料をお配りいたしました。これは一々数字申し上げません。要するに、企業の経常利益は増加している。約三割増加しています。しかし、売り上げは減少している。雇用者も横ばい。この横ばいというのは、実は常用労働者がリストラで首を切られてパートとか臨時はふえているという中身がありますが、全体としては横ばい。失業者数は、御存じのとおり九七年から八十三万人もふえていると。給与所得も減少していると。需給ギャップも五%以上ふえて、これは金額にすると約二十五兆円ぐらいになると思いますが、ギャップが広がっていると。
これは、いわゆるみんながリストラを一生懸命やれば不況大運動になって需要がスパイラル的に低下するという、合成の誤謬という段階に入っているんじゃないんですか。
○国務大臣(竹中平蔵君) 海外的な要因もあって生産が今縮小過程にあって、その中で御指摘のような厳しい状況になっているというのはそのとおりだと思います。ただ、これをどうして合成の誤謬と言うのか。これは合理的な民間行動の結果であって、今まさに調整を行っているわけです。
合成の誤謬というのは、例えば一つの個別の、個々の主体にとっては正しいことでもマクロでは間違っているということでありますから、例えば、とにかく今需要をふやせ、需要をふやしたらいいことがある、消費もふえてみんないいこともある、しかしそれ全体で見ると、結果的に財政赤字が積もって子供に負担をかけて大変なことになる、こういうのを普通、合成の誤謬と言うのだと私は思います。
今起こっていることは決して合成の誤謬ではなくて、少なくとも危機意識は持っています。例えば、ここで消費が大幅に落ち込むようなことになりますと、これは合成の誤謬ではありませんけれども、スパイラル的な悪化の懸念というのはやっぱりあるわけで、それに対しては、これはもう繰り返し言いますけれども、私たちは柔軟に見ていかなければいけないと思っております。
供給サイドだけで需要がないとおっしゃいますが、日本は今三十兆の国債を出すわけですから、GDP六%の財政刺激を行っている、世界最大の財政刺激、需要刺激を行っている国であります。
○大門実紀史君 三十兆円国債を発行しているから需要をやっているという話だけ、一言だけ批判しておきます。
御存じのとおり、国債というのは赤字国債と建設国債があって、赤字国債というのは国の歳出不足を補うだけじゃないですか。去年と予算規模は変わっていないじゃないですか。建設国債というのはあなたも効果が余り認められていないと言う公共事業じゃないですか。それがどうして需要対策をやっているということになるんですか。おかしいじゃないですか、あなたの言っていること。そういう、とりあえず苦し紛れ、いろんなことを言わない方がいいですよ。
今言われたことに戻りますけれども、あなた本当に経済学者なのかと私、今疑いました。合成の誤謬というのは、あなたが言われたことが合成の誤謬だと私、思っていません。日経新聞や日本共産党の私が言っている方が合成の誤謬だというふうに思います(以下省略)。
当時、小泉竹中構造改革に反対していた積極財政派は、竹中が合成の誤謬を曲解していることに衝撃を受けていた。
筆者も衝撃を受け、弊ブログを開設した2005年の8月25日に「竹中平蔵大臣よりも共産党議員の方が経済を理解しているという日本の悲劇を如何にせんか」という記事の中で竹中の答弁を批判し、ポール・クルーグマンの言葉「日本の最大の問題は需要不足だ。小泉改革はインプリシットスローガン(妄信的なスローガン)であり、竹中の思想は暗やみの中の跳躍である」で締めくくった。
それから10年以上の年月が経つのに、悪い政策結果しか出していない竹中平蔵が今なお政権の中枢に居座り、我が国の経済と国民の生活を痛めつけている。
竹中平蔵を政権の中枢から追放できない我が日本国の悲劇を如何にせんか。
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