陰謀論は証拠資料によって証明されていない以上、歴史的事実(史料によって明らかにされた事実)ではなく、憶測や想像の域を出ていない。それは時間の無駄である。だから筆者は陰謀論に組しない。
それにもかかわらず筆者が第二次世界大戦におけるソ連の諜報謀略活動を執拗に論ずるのは、それを証明する多数の証拠資料が実在するからである。
現代史資料ゾルゲ事件、尾崎秀実著作集、多数の第一次史料を収録するGHQ発禁図書の戦争と共産主義-昭和政治秘史、コミンテルン資料集、レーニン全集、スターリン全集、ソ連崩壊後にロシア政府によって公開されたアメリカ共産党の機密文書、1995年にアメリカ議会によって公開されたヴェノナ機密文書等によって実在証明された第二次世界大戦時の日米に対するソ連の諜報謀略活動を、それらの証拠資料に依拠して論ずること(例えばノモンハン事件の虚像と実像:日露の文献で読み解くその深層)は陰謀論ではない。
なぜならソ連の諜報謀略活動は歴史的事実であり、既に憶測や想像の域を脱しているからである。ミトロヒン文書によって第二次世界大戦後のソ連の諜報謀略活動を論ずることも同様である(例えばThe Sword and the Shield: The Mitrokhin Archive and the Secret History of the KGB)。
歴史学は新旧の史料によって過去の真実(正確に言えば真実の近似)を歴(あき)らかにする学問である。
だから以上の証拠資料と、ヴェノナ機密文書の公開以後、ロシアから続々と漏れ出している新たな機密文書を無視し、第二次世界大戦時の日米に対するソ連の諜報謀略活動を無視あるいは隠蔽し、戦史の修正と更新を拒む者は、歴史学の外道を歩く者である。
この歴史学の外道たちが、自己保身を図るために、筆者をはじめ史料によってソ連の諜報謀略活動を論じている戦史学徒を「陰謀論者」とか「歴史修正主義者」とか罵詈雑言を浴びせてくるのである。
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戦史学徒が満州事変を理解するには、これを拡大した関東軍の作戦主任参謀であった石原莞爾の思想と言動を知らねばならない。石原の思想と言動を知るには石原莞爾選集を熟読しなければならない。
これを実践して関東軍の謀略に端を発した満州事変を論ずることに「陰謀論」というレッテルを張って非難を浴びせる者はいないだろう。少なくとも筆者は寡聞にして知らない。
同様に戦史学徒が支那事変を理解するには、これを拡大長期化させた近衛文麿の最高政治幕僚であった尾崎秀実の思想と言動を知らなければならない。尾崎の思想と言動を知るには、尾崎の戦争煽動論文を満載する尾崎秀実著作集と現代史資料ゾルゲ事件を熟読しなければならない。
しかしこれを実践して、蒋介石に容共抗日を強要した中国共産党の人民戦線戦術に端を発した支那事変を論ずる者は、戦争と共産主義や尾崎秀実著作集を見落として大東亜戦争史を論じてしまった自称保守派の歴史学者や、思想的にも人脈的にも尾崎秀実の後輩である反日左翼勢力から猛烈な誹謗中傷を浴びせかけられる。
彼等は、日中戦争を「中華民国に対する日本国の侵略戦争」と非難しながら、陸軍参謀本部の猛反対を振り払いトラウトマン和平工作を打ち切り日中戦争を拡大し推進した近衛文麿および近衛のブレーントラスト昭和研究会に結集していた朝日新聞社出身のソ連スパイ尾崎秀実ら転向左翼と勝間田清一(戦後社会党の党首、ミトロヒン文書によりソ連のスパイであったことが判明)ら革新官僚ら国体の衣を着けた共産主義者(近衛上奏文)たちの思想および言動とその背景を検証糾明しようとはしない。
それはあたかも、アベノミクスを「格差拡大」「対米追随」と非難しながら、アベノミクスを拡大し推進する安倍晋三および安倍内閣のブレーン組織「産業競争力会議」に結集している竹中平蔵ら民間の構造改革論者たちの思想および言動とその背景を検証糾明しようとしないことに等しい愚行である。
彼等の第二次世界大戦論は本当にバカバカしい至愚の言論である。それを暴露して彼らの地位と名声を脅かす戦史学徒は、彼等から「陰謀論者」とか「歴史修正主義者」とか罵詈雑言を浴びせかけられるのである。
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<関連ページ>
・所長の大勝利(笑)国民のための大東亜戦争正統抄史1928―56を補強する英国立公文書館所蔵の最高機密文書ULTRA
・筆者の戦史を読み謀略史観を重視する歴史家に転向した平間洋一氏の最新著書イズムから見た日本の戦争 ―モンロー主義・共産主義・アジア主義
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