フランス国旗の顔を持つ大男が「俺は自由だ、自由は俺の大好物だ!」と叫びながら自由の女神マリアンヌを凌辱する場面を描いた風刺画、マリアンヌによって引率され煽動される愚かなフランスの民衆がヴァンデ地方のカトリック教徒に続いて世界のイスラム教徒を蹂躙する場面を描いた風刺画、フランス革命の省察の著者エドマンド・バークがシャルリー・エブドとフランス政府に奉仕するマリアンヌを指差して「あれは自由の女神を騙るビッチだ!」と非難している場面を描いた風刺画。
フランス政府はこれらの風刺画の執筆者と掲載紙を全面的に擁護しなければならなくなった。また世界中のイスラム教徒が以下の風刺歌を大合唱したら、表現の自由の尊重を標榜するフランス政府と世界各国のフランス国民はどのように反応するのだろうか。
イスラム教徒はシャルリ・エブドの風刺画に対しては、暴力ではなく、フランスの歴史を批判する風刺画と風刺歌をもって応酬報復すべきであると思う方は、ブロガーへ執筆意欲を与える一日一押人気ブログランキングをクリック願います。
<マリアンヌ>
エドマンド・バークは我らに警告した
フランス生まれのマリアンヌ
自由の女神を騙る強欲な魔女
容姿の美しさは世界一
性根の醜さも世界一
ラ・マルセイエーズが大好きで
地獄部隊が大好きで
革命政府に奉仕して
革命政府をそそのかし
ヴァンデのカトリックを皆殺し
シャルリー・エブドに奉仕して
シャルリー・エブドをそそのかし
世界のイスラムを皆侮辱
フランス政府に奉仕して
フランス政府をそそのかし
政府に逆らう者を皆逮捕
フランスの誇りマリアンヌ
自由の女神を騙る淫売婦
マリアンヌを愛する者どもは
男女ともどもビッチの子
我らは決してマリアンヌに騙されない
我らは決してシャルリー・エブドを許さない
フランス国民が屈辱に震え、フランス政府が自由の女神マリアンヌを侮辱する風刺歌に許し難い憤りを覚え、風刺歌の作詞者(笑)に猛抗議する時に、自由濫用の弊害を悟り、以下のバークの主張の真髄を理解するのだろうか。
「そもそも祖先の遺法を保存するの主義は何ぞ徒に古法を妄信するには非ずして即ち古今の形勢を比較し政治の論理に基きたるものにして、その主義たるや恰も英國の政府と人民とをして殆ど其の血脈を同うするが如くならしめ、又其の憲法と其の家政とをして相共に連絡一致せしめ且つ英國法律の基礎たるものは殆ど政府、家竈、墳墓、祭壇等より起れるものの如く敢えて相離るべからざるものとするにあり。
是に由て之を観れば、政体をして彼の毫末の差謬なき天地自然の道理に法らしめて(註、則らしめて)我輩の自由の権理を以て祖先の遺賜と看做せる時には、我輩が論理の軟弱にして且つ過ち易きの弊を補い数多の利益を得るのみならず、居常古法を遵奉して常に祖先の目前に在るが如く厳粛小心にして過激或は殺伐に傾き易き自由の気象をして尊厳なる祖先の威勢の下に和気平心せしめて実に温厚尊大な形状を顕し、以て自由の気象たるや全く古来祖先の遺賜にして貴重すべきものなりと云うことを示すに足らん。
此の如く古来より継承せし一國の政府を尊崇することは我輩が年長を尊敬するの精神より起るものして彼の英邁なる祖先の非常の艱苦に依て数百年来維持せし政府を尊崇するは人間自然の道理と云うも可なり。
故に真正の自由を占有せんと欲せば一人一己の思想、知識に倚らんより寧ろ自然の道理に依て衆人の感覚に逆らわざるを以て愈れり(註、優れり)とするなり。
仏國人民をして其の革命の時に方り英國の前轍に倣い古法を酌量して國憲を創立せしめば当時彼等が新たに占有したる自由の権理は尊敬すべき品位に登ることを得るや必せり。何となれば仏國人民の権理は暫く萎靡衰頽の形況に陥りしも未だ全く亡滅せしものに非ず。
又國憲も一時の廃棄に依り敗頽荒亡に属せんといえども、其の基礎に至ては毫も各國憲法の組織に劣らず、当時なお依然として存在せしが故に若し彼等をして之を根本とし以て國憲を制定せしむれば必ず昔日未だ成功を奏せざる所の事業を遂げて終に完全無欠の國憲を創立することを得べし」(政治論略七十四~七十六ページ)
しかし、バークを輩出したイギリスのキャメロン首相が米CBSテレビのインタビューで、フランスの週刊紙シャルリ・エブドがイスラム教預言者ムハンマドの風刺画を掲載したことに関し、「自由社会には信教をめぐって(他者の)感情を害する権利は存在する」と述べ、「他人の信仰を侮辱することはできない」として表現の自由にも制約があるとの認識を示したフランシスコ・ローマ法王に反論した。
ローマ法王は、スリランカからフィリピンに向かう機中で、表現の自由は市民の基本的な権利であると強調し、神の名によって人を殺害するのは常軌を逸しており、決して正当化できないと述べつつ、その一方で、宗教をからかう者は挑発者だと指摘し、他者の信仰を侮辱したり、からかったりしてはならないと語ったという。
ローマ法王はテロを非難し表現の自由を擁護されつつ表現の自由の濫用を戒められただけなのに、キャメロン首相が「自由社会には信教をめぐって(他者の)感情を害する権利は存在する」と反論したことに、筆者は驚いた。
自由主義国家では「信教をめぐり他者の感情を害する権利」が国民にあるとすれば、他者および他者が信仰する宗教ないし他者が属する宗教団体に全く非の打ちどころがなくても、国民はそれらを誹謗中傷侮辱し他者の感情を傷害しても構わないということではないか。イギリスには名誉棄損罪や侮辱罪が存在しないのであろうか。
<関連記事>
・臣民の自由の起源は天下公民(おほみたから)-大日本帝國憲法とエドマンド・バーク
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・聖戦ヴァンデ

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