いかなる最新技術も、有史以来億兆の先人が蓄積してきた膨大な知識と経験の上に成り立つのだから、破壊は最新技術を生み出さない。
また為政者がデフレ不況を放置し、不良債権を抱え業績悪化に苦しむ非効率な企業を市場から清算(破壊)すると、世間は失業者と貧乏人で溢れ、国民の購買力は極度に低下する。そこで才能ある者が画期的なモノやサービスを販売する新規事業を起こしても、国民は買いたくても買うためのお金を持ち合わせていないので、新規事業が成功する可能性は極めて薄い。銀行や資本家は成功する可能性の極めて薄い新規事業には基本的に融資しないので、かくして清算主義の下では才能ある者は新規事業を起こし難く、創造的破壊は起きないのである。
せいぜい起きるのは共産革命ぐらいであろう。共産主義は資本主義の廃墟の中から生まれてくるのだから。
シュンペンターはマックスウェーバーと同じ(隠れ)マルキスト(共産主義者)であり、創造的破壊論はウェーバーのプロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神やルソーの人間不平等起源論と同じ赤い悪魔のささやきだろう。
『経済発展の理論』(「シュムペーター経済発展の理論」1937年、中山伊知郎、東畑精一共訳、岩波書店)の日本語訳に寄せられた「日本語版への序文」は原文のまま掲載された。この文章にはシュンペーターの貴重な考えが載っており、敢えて訳さなかったことによって後世の研究者が引用しやすくなったと言われる。ちなみに彼はそこで「自分の考えや目的がマルクスの経済学の基礎にあるものだとは、はじめ気づかなかった。」「マルクスが資本主義発展は資本主義社会の基礎を破壊するということを主張するにとどまるかぎり、なおその結論は真理たるを失わないであろう。私はそう確信する」などと告白している。ハーバード大学の講義で「わがパパ、マルクス」としばしば言った。
ハーバード大学で最も期待した門下生がポール・スウィージーで、後にポール・バランと並ぶ、アメリカでは希少のマルクス経済学者となった。フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
中山伊知郎と東畑精一は近衛文麿のブレーントラスト昭和研究会に所属し、朝日新聞出身のソ連のスパイ尾崎秀実と共に活動していた。上の記事が事実ならば、二人の意図とシュンペンターの正体はもはや明らかであろう。
「経済論戦は甦る」の素晴らしいところは、朝日新聞幹部山田厚史の経済論を俎上にのせて山田の間違いを徹底的に批判し、結論をまとめていることだ。
小さく安くなりました経済論戦は甦る
竹森 俊平
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歴史学徒にとって血沸き肉踊る珍しい経済書。これ1冊読めばマクロ経済学の勘所がわかる。かつて世界デフレ大不況では日独のマルキストは古典派に組し、積極財政に反対したのである。今日の新古典派に対して我々は十分警戒しなければならない。
朝日ブランドの信用が地に墜ちたのは、ただ単に朝日記事がデタラメだからである。長引くデフレ不況の渦中にある若年層が格差社会に対する不満のはけ口として憂さ晴らしとして、半島大陸と朝日新聞を叩いている訳ではない。それに朝日幹部が気づかないと朝日新聞の未来は暗いと知っている方は一日一押人気ブログランキングをクリック
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ラベル:日本近現代史
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話は少々変わりますが、シュンペーターの「創造的破壊」なる言葉も、出鱈目です。「破壊」を「殺人」に置き換えればわかります。既存の制度を破壊するならば、必ず流血を伴います。フランス革命然り、ロシア革命然り。仮に流血を伴わないとしても、その後に塗炭の苦しみが待ち受けています。第二次大戦後の東欧の革命はまさにそうです(後に流血)(注1)。「ジェンダー・フリー教育」も一種の革命で、いずれ日本の社会に取り返しのつかない事態を招くでしょう。
また、エドマンド・バークに「公共の名のもとに殺人が行われるなら、やがて公共を口実として殺人が行われるであろう」という名言があります(注2)。「公共」を「創造」、「殺人」に置き換えて読めば、「創造的破壊」なる用語の出鱈目さがよく分かると思います。
ところで、私はシュンペーターの思想はマルクス主義の他にドイツ・浪漫派が絡んでいるのではないか、と怪しんでいます。ある詩人(ノヴァーリスか?)は私の記憶が正しければ、「創造が破壊に至り・・・破壊が創造に至る」と書いていたと思います。「創造的破壊」とどうも近似性がありそうですが、これは関連書籍(注3)を広く、そしてよく読みこなさないと確証は持てませんけれども。
長々と長文失礼致しました。
(注1)『血塗らざる革命』林 達夫
(注2)『フランス革命の省察』エドマンド・バーク
(注3)例えば、『福田和也と魔の思想』中川八洋
この記事は坂村健氏の正論http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/seiron/41176/を読んだ後に書いたものです。アメリカもヨーロッパもシュンペンターに騙されている。産経正論メンバーですら変なことを書くのだから、日本の思想汚染は深刻です。日本は欧米に追従せずとも欧米の真似をせずとも良いのに…。
×「公共」を「創造」、「殺人」に置き換えて
○「公共」を「創造」、「殺人」を「破壊」に置き換えて
>日本は欧米に追従せずとも欧米の真似をせずとも良いのに…。
所長さんの言う通りなのですが、これはなかなか難しい問題です。これは明治以来のわが国の外来文化(主に西欧のそれ)の受容過程について考察していかなければならない問題だと思います。歴史学、社会学、文学、文化人類学、などを組み合わせた学際的・複合的な視点が必要となるでしょう。
日本の西欧受容に関するコメントなどを断片的にはですが、ご紹介します:
「(日本の近代化、つまり西欧化は)上滑りの開化」
by夏目 漱石(出典は忘れました)
「日本人の知識人の精神構造は一階が日本的なもので、二階は西欧的なもの。だが、それらの間になんら橋渡しがない(つまり、西欧文化を自らの血肉とはできていない)」byカール・レーヴィット(出典は忘れました)
彼はこのように日本の西欧受容に対して否定的ですが、むしろこれが日本の近代化に繋がったとするするのが、『日本政治文化論』(中川 八洋)です。この本は面白かったのですが、ほぼ絶版になっているので、復刊ドットコムに頼んで是非とも復刊させたいものです。
今度は近代化(西欧化)に対してどうあるべきか、についてのコメントと西欧化を突き進んでいった帰結についてのコメントです。
「日本は脱亜超欧を目指すべき」by呉 善花
「日本のアメリカ化(西欧化)は必然だと思われる・・・。しかしそれは明治生まれの私の矜持が許さない(=日本人としての気概を持って西欧と向かい合え)」by林 達夫
「明治以来、わが国では「和魂洋才」が叫ばれて来たが、いまや(戦後)、「無魂洋才」と成り果ててしまった」by松原 正(福田恒存の弟子)
出典を忘れた為、幾分か曖昧になった面は否めませんが、私が記憶している範囲で、ご紹介させて頂きました。
日本の西欧受容については、見方によっては様々な意見がありますし、各々で考えていかなければ成らないと思います。ただ、甘えが許されるならば、わたしは所長さんにこの件に関して、何か書いていただけたら、と思います。
雑文失礼致しました。