福沢は日本の伝統精神を受け継いだ上で、近代化の推進に必要な思想を欧米から摂取したが、欧米に対する批判精神を失わなかったからこそ、日本独自の近代化を指導することができたと指摘する。
マクファーレンは驚くほど日本の歴史に詳しい学者といっても過言ではない。膨大な資料を駆使して、江戸時代の日本庶民の日常生活までも詳細に描く出すことのできる博識である。歴史人類学者だから、論究の対象はもちろん日本に限らないが、彼の独創的な日英比較論は出色である。
福沢諭吉は近代欧米における科学技術や政治制度や市場経済を高く評価する一方で、拝金主義や人種差別や帝国主義に批判的だった。そして、その批判の視点は、日本の伝統的な武士道の倫理に基いていた。この点もまた、マクファーレンは正確に把握し、福沢諭吉を褒めちぎっている。
多くの日本人とりわけ日本人の学者が戦後の浅薄な思想に幻惑されて、福沢諭吉の実像を掴み損ね、正確な評価を歪めていることは、無念さを通り越して滑稽というほかない。なぜそれほどまでに歴史の真実を歪め、自国の偉人を否定したがるのだろうか(福沢諭吉の日本皇室論-現代語訳67ページ解説と梗概Ⅰ「帝室論」について)。
所長が思うに、その理由は明白である。GHQによる公職追放の後、学会の要職を占めた学者とその弟子たちの中には、戦後生まれの日本人に支那と朝鮮に対する贖罪感を扶植して、河野洋平のような反日売国政治家を養成し、日本国を支那と朝鮮に従属させようとする者、韓国人の邪悪な宿願(詳細は日本の皇室を侮辱する朝鮮人の精神を記録した金仁謙の日東壮遊歌)に同調し、戦後生まれの日本人から尊皇護国の精神を奪い去り、皇室の廃絶を画策する者がすこぶる多いからである。
・憲法学徒の必読文献福沢諭吉の日本皇室論-現代語訳(原文総ルビ付き)を広めるために、はじめにブロガーへ執筆意欲を与える一日一押人気ブログランキングをクリック願います。
しかし彼ら反日的日本人が束になっても一万円札の肖像になっている明治の偉人には敵わない。支那と朝鮮の本質を看破する福沢の脱亜論と、皇室の偉大な存在意義を平易に解説する福沢の帝室論と尊王論は、支那と朝鮮に魂を奪われた学者や心が汚いアカに塗れている学者の目論見を木っ端微塵に打ち砕くのである。
日本の帝室(皇室)は栄誉の源泉として国民の功名心を刺激して学問技芸を振興する偉大な威力を持つが故に、日本国民は帝室が栄誉の源泉たることを損ねてはいけない、すなわち帝室を決して汚してはいけない。したがって帝室は神聖不可侵(無答責の地位)でなければならず、独立(自治)してないければならないのである。
帝室論一部抜粋
我帝室は萬世無缼の全璧にして人心収攬の一大中心なり我日本の人民は此玉璧の明光に照らされて此中に輻輳し内に社会の秩序を維持して外に國権を皇張す可きものなり其寶玉に觸る可からず、其中心を動揺す可らず、官権民権の如きは唯是れ小児の戯のみ豈小児をして之に觸れしめんや、之を動揺せしめんや、謹で汝の分を守て汝の政治社会に経営す可きものなり。
「わが帝室は万世無欠の至宝であり、人心収攬の一大中心である。わが日本の人民はこの宝玉の明光に照らされて、この中心にひしめき集い、内には社会の秩序を維持するとともに、外には国権を四方へ拡張すべきものである。その至宝に触ってはならない。その中心を動揺させてはならない。官権、民権などというものは小児の戯れにすぎない。小児をして宝玉に触らせてよいものだろうか。小児をして一大中心を動揺させてよいものだろうか。謹んで汝の分を守り、汝の政治社会の活動に専念すべきである。」(福沢諭吉の日本皇室論41、168ページ)
交詢社を設立した福沢諭吉の日本皇室論(帝室論と尊王論)は、近代日本の皇室典範や憲法、議会などが制度的に定まる以前に書かれたもので、皇室の在り方に関する提言の書であり、また啓蒙の書である。とくに明治15年(1882)に福沢が発表した帝室論は、当時の為政者と国民に多大な影響を及ぼし、それまで福沢に対して「拝金宗の人(拝金主義者)」という偏見を抱いていた乃木希典大将ですらこれを読んで認識を改め、福沢に敬服したのである。
福沢諭吉の日本皇室論の要旨すなわち「帝室は栄誉の源泉にして神聖不可侵であり、直接に万機に当らずして万機を統べ給う人心収攬の一大中心(国家統治の権威)なり」は、大日本帝國憲法を貫く思想と一致する。福沢の日本皇室論は、戦後生まれの我々日本国民が大日本帝國憲法の真髄を把握することを助け、それを通じて日本国憲法(マッカーサー占領軍憲法)からその本質を抉り出す(詳細は日本国の憲法の棋譜づくり)ための優れた啓蒙書となっている。
愚劣な憲法改正論が喧しくなっている今こそ真価を発揮する、明治流憲法学の名著が韓国人の邪悪な野望を打ち砕く福沢諭吉の日本皇室論―現代語訳(原文総ルビ付き)である。
<関連ページ>
・韓国人は朝鮮の資料も無視して正しい歴史認識を偽造する!日本国民に福沢諭吉の脱亜論の正しさを教える韓国人に不都合な半島の歴史
・韓国人に狙われる日本の国宝韓国窃盗ビジネスを追え!
・支那人と朝鮮人の本質を看破した福翁自伝
「韓国人を震え上がらせるための日本憲法学の密教を広めるために、おわりにブロガーへ執筆意欲を与える一日一押人気ブログランキングをクリック願います」
↓↓↓
【関連する記事】
- 石原莞爾と尾崎秀実の対決-戦史修正と謝罪のお知らせ
- 大日本帝国の勝負手「対米英蘭蒋戦争終末促進に関する腹案」-戦史修正のお知らせ
- 本郷和人が知らない支那事変勃発直前の陸軍中央の総合国防力拡充政策-戦史修正のお知..
- 帝国憲法下における立憲議院内閣制を実現する好機-戦史修正のお知らせ
- 近衛文麿の韜晦工作(近衛上奏文)の動機-戦史修正のお知らせ
- 朝日新聞社の捏造報道五十年史-戦史修正のお知らせ
- 満蒙領有論から満蒙独立論へ転向した石原莞爾の心変わり-戦史修正のお知らせ
- NHKが報道できない1938年の宇垣・孔祥煕工作-戦史修正のお知らせ
- 斎藤隆夫代議士の反近衛演説と畑俊六陸軍大臣の無惨な答弁―戦史修正のお知らせ
- もっと入国者数減らすべき!尾身茂会長
- 青天を衝く渋沢栄一の尊皇護国の志に満ち溢れた「論語と算盤」
- 類は友を呼ぶ猪瀬直樹の「昭和16年8月の敗戦」
- 石原莞爾と尾崎秀実の戦い-戦史修正のお知らせ
- ジャパンライフと朝日新聞社の蜜月関係
- 満洲国とアメリカ合衆国との貿易-戦史修正のお知らせ
- 反日種族主義-日韓友好を破壊したマルクス・レーニン主義と朝日新聞社の大罪
- 満洲事変時の予算編成と衆議院選挙-戦史修正のお知らせ
- 朝日新聞社がナチス化する理由-石原莞爾のマインカンプ批判と戦史修正のお知らせ
- 朝鮮ウリスト教の由来
- 戦後世代が気付かない教育勅語の欠陥