したがって、小笠原流の礼法は、それだけで独立したものではありません。「弓馬術礼法小笠原教場」の名に表されるように、弓馬術と礼法は、固く結びついて切り離せないもので、礼法はその最も基本になるものとお考えください。
武士として、日頃の何気ない「立つ、座る、歩く、廻る、お辞儀する、物を持つ」という動作のなかで、足腰を鍛え、自然の理法に従い、物に添うことを常に意識して、命運を分けるかもしれない殿上において、粗相のないよう、作法を学んだのです。
小笠原流では「実用・省略・美」を基本的な考え方として、これを「時・所・相手」に対して臨機応変に対応させることを理想としています。そのために、飽くことなく「正しい姿勢」と「正しい動き」を繰り返し稽古することが、小笠原流礼法の全てといってよいでしょう。
武家の礼法は実用的、効用的なものであって、人間の身体の機能、物の機能を理解した上で、なぜそうするのか、そうあるべきなのか理論に裏づけされたものでなければなりません。
そこには無駄な動きの入る余地はなく、必要最低限の機能を用いることが大切なのです。そしてそれが何気なく自然にできるようになってこそ、その仕草が、見る人には美しく調和がとれていると感じられるのです(小笠原流礼法で強くなる日本人の身体184~185ページ)。
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小笠原流礼法で強くなる日本人の身体(小笠原清忠/青春出版社/2008年初版発行)の目次
序章 ホンモノの作法は疲れない
「間違った身体づかい」が疲れやすい体をつくる
無駄のない動きは美しい
反動をつけて立つみっともなさ
「呼吸を合わせる」動きが人を引きつける
「間」が敬意を表す
第一章 美しい「立ち居振る舞い」で強くなる
【立つ】
美しい姿勢とはどういうことか
左右の身体バランスを崩している日本人の姿勢
「かかとをつけて立て」の間違い
【歩く】
疲れない歩き方
武士はなぜ室内でゆっくり歩くのか?
「隙の無い歩き方」が身を守る
「歩き方」の身体作法
【座る】
プロの将棋の対局では必ず正座をする理由
すみやかな動作を可能にする「跪座」の秘密
なぜ、「ドスン座り」になってしまうのか
「足を半足出す」がバランスよく裾の乱れもなく座るコツ
「立つ⇒正座」の身体作法
正座の身体作法
「正座⇒立つ」の身体作法
【膝行・膝退】
両手で体を支えて膝を進めていませんか
膝行の身体作法
膝退の身体作法
座っての回り方
【椅子に座る】
背筋を伸ばすことで、集中力も高まる
椅子の座り方の身体作法
両足をそろえて動作するのが美しい所作のコツ
「聞き上手」が使う視線の技
コラム上座・下座を知る
第二章 心が伝わる身体づかいの極意
【お辞儀をする】
「お辞儀=ただ頭を下げること」ではない
品のないお辞儀は「腹筋・背筋のゆるみ」が原因だった。
お辞儀の相手と「息が合う」から「心が通う」
立ったお辞儀(立礼)の身体作法
「三つ指ついて」の間違い
手をついてから座礼してはいけない
座ったお辞儀(合手礼)の身体作法
コラム九品礼
【相手とすれ違う、通りすぎる】
道ですれ違ったとき、左右どちらによけるか
目上の人と行き逢いの礼の身体作法
人の前を通るときに使う礼
【訪問・来客応対の作法】
効率的・機能的に襖を開けるコツ
入室の身体作法
ドアを後ろ手で開けてはいけない
コートについた雨だれで室内を汚さない技
後ろ向きに靴を脱いではいけない
扉に近い手を使って開ける
座布団にも裏表がある
気持ちが伝わる手土産の渡し方
場を乱さないコートの着方、着せ方
しずくが垂れない茶碗のふたの取り方
お茶をいただくときの身体作法
菓子をいただくときの身体作法
客にお茶を出すときの身体作法
【ビジネスシーンの作法】
名刺は「屈体」で渡すといい
名刺交換の身体作法
一直線上に客の前を歩いてはいけない
杓子定規に上席を勧めない
第三章 正しい「食」作法は体にいい
【和食の作法】
正しい食事作法が「健康」をつくる
なぜ、汁を手前に置くのか
洋食は汁から、和食はご飯から
お漬物は食事が終わるまで食べてはいけない!?
「身体的に正しい」器のふたの開け方
ふたは「回しながら」取る理由
ふたとふたを重ねてはいけない
なぜ、「手皿」はマナー違反なのか
和食の席での身体作法
【箸の使い方】
食前に感謝を表す「箸構え」とは
割り箸は左右ではなく上下に割る
汁を飲むとき箸はどうするか
皿の上に箸を乗せて食べ終わる人
悪い箸の使い方を教える言葉
【酒席の作法】
高い位置でお酌を受けていませんか
ぜったい粗相をしないお酌のしかた
コラム和食の基本料理
第四章 「冠婚葬祭」に生きる礼法
仏拝における身体作法
焼香のとき、手のひらは返さない
焼香の身体作法
なぜ、神前では拍手するのか
玉串を捧げるときの身体作法
慶事と弔事では「包み方」が違う
コラムおせち料理と贈り物の起源は同じだった。
おわりに
所長は、朝起きてから夜寝るまで、小笠原流礼法に従い、正座⇒跪座⇒起立と、起立⇒跪座⇒正座という運動を実践してみたところ、たった一日で足が筋肉痛になった。これはまさに身体を鍛える小笠原流スクワットである。
しかも布団に入ると、足先から両足がジワジワと熱くなり、下半身が元気になる。おそらく小笠原流スクワットが両足の血行を著しく改善してくれたのだろう。
所長は、「小笠原流礼法で強くなる日本人の身体」を読み終え、自分が日本の伝統的な礼儀作法をほとんど知らなかったことを痛感し、自分の無知と無礼を大いに恥じ入った。
800年続く日本の武家作法「小笠原流礼法」が日本人らしさの原点であり、日本の大人が「小笠原流礼法」を修得実践し活模範になることが日本の子供に対する伝統教育であり、日本国を日本らしい尚武の國として再興するのだろう。
現代の強くて美しいサムライになりたい日本男児や、恥を知る日本の礼儀正しいビジネスマンが背広の内ポケットに入れておく名著が「小笠原流礼法で強くなる日本人の身体」です。
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