室蘭工業大と大手肌着メーカー「グンゼ」が共同して、温泉が枯れない地中熱交換方式の「地熱発電」の開発に取り組んでいる。
両者が開発したセラミック複合材製の地中熱交換器DCHE(Downhole Coaxial Heat Exchanger 坑井内同軸熱交換器)が、地上から送り込んだ水を温め、地中の熱だけを回収することを可能にした。
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両者が開発する地熱発電は、地上から地中へ水を注入して地熱によって熱水に変える仕組みである。熱回収には室工大の環境・エネルギーシステム材料研究機構(機構長・香山晃特任教授)とグンゼが開発したセラミック複合材料を表面に巻いた二重構造の管を使用している。
室工大が考案したDCHE地熱発電は、金属製の管の中にさらに管が入った二重構造のパイプを使う。外管に流し込んだ常温の水は、パイプの最下点を経て、中央を通る内管を上昇する過程で200度以上に温められる。この熱水を蒸気にしてタービンを回し発電する。通常、水は100度を超えると蒸気になるが、圧力をかけることで高温の液体のまま地上に引き上げるのが特徴で、3月に特許を取った。
▽室工大が考案したDCHE地熱発電
この方式では、内管を通る熱水が冷めないよう断熱する必要があるうえ、高温で硫化水素などのガスも発生する地中から外管を保護する素材も不可欠。真空部分を設けて内管を断熱する手法などが他の研究機関で試みられているが、製造コストなどが高く、実用化していない。
室工大は大手肌着メーカー、グンゼ(大阪)などと共同研究し、最高で1600度の高温に耐え、耐腐食性にも優れた炭化ケイ素繊維のセラミックを開発し、これを外管の保護素材のほか、内管の断熱素材としても利用する。
このセラミック素材は、地中深くの地熱の高い場所で長期間、安定的に運用できるという。断熱性能は真空方式に劣るが、パイプの製造・維持管理コストは真空方式の約10分の1に抑えられる。
福岡県の電気工事会社など2社が、室工大の技術協力と、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成金(5千万円)を受け、出力150キロワットの発電設備をつくり、2012年9月から別府温泉での実用化実験を開始した。
香山特任教授は「きれいな水を循環させるため、パイプが不純物で目詰まりする心配がなく、既存の温泉井戸を活用できるなど設備投資費用も従来型に比べ低く抑えられる」と優位性を強調している。
もし、室蘭工業大とグンゼが行うDCHE地熱発電の実用化実験が成功すれば、有志が計画している東京で地熱発電(地熱資源大国ニッポン)が実現に向けて前進するだけでなく、我が国は人類の夢の一つであるマグマ発電に一歩近づくことになるのだ。
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