絶望的な日本のシビリアンコントロール 久間章生防衛庁長官の怠慢

　防衛庁長官は24時間ずっと国防に専念すべきだろうに…。

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　防衛庁への一報、メディア報道より遅く　核実験発表（2006/10/10 産経新聞）

　北朝鮮の核実験実施発表について、政府内の情報連絡がスムーズにいかなかった。防衛庁に一報が入ったのは、既にテレビなどが報道した後の９日正午ごろ。内閣官房からの電話連絡だった。久間章生防衛庁長官は同じころ、衆院補選応援のため大阪空港に到着。直後に緊急連絡を受け、次の便で東京にとんぼ返りした。


　国防を所管する防衛庁長官が所属政党の選挙応援に駆けつけるために防衛庁を離れるとは何事か！

　「あす北朝鮮が日本に奇襲攻撃を仕掛けてくるかもしれない」「今から一時間後に日本に潜伏中の北朝鮮特殊部隊が日本の国家中枢に大規模な非正規戦、テロ破壊工作を仕掛けてきても全然おかしくない」という緊張感と最悪危機想像能力が現在の政治家に足りない。というよりもほぼ絶無である。

　だからこそ彼らは占領憲法下で直ちに実行できる国防上ぜったいに必要な政策実施や立法措置を怠り、何ら恥じないのである。

　政治家さんよ、何の効き目もない対北朝鮮非難決議を行う暇があるならば、せめて一刻も早く旧宮家の皇族復帰を実現し、彼らに地方の名誉君主になっていただきなさいよ。

　国家元首である天皇陛下ならびに皇位継承権を持つ現在の数少ない父系男子皇族が東京に対する核攻撃あるいは核テロによって全滅させられたならば、我が国は無政府状態の無法国家に転落し、首を切断された死体のごとく手も足も動かせなくなり、何もできなくなるのだから。


孫子謀攻篇いわく

　「それ将は国の輔なり。輔周なれば、即ち国必ず強く、輔隙あれば、即ち国必ず弱し。故に君の軍に患うる所以のものに二、三あり。軍の以って進むべからざるを知らずして、これに進めと謂い、軍の以って退くべからざるを知らずして、これに退けと謂う。これを軍を縻すと謂う。三軍の事を知らずして三軍の政を同じくすれば、即ち軍士惑う。三軍の権を知らずして三軍の任を同じくすれば、即ち軍士疑う。三軍すでに惑い且つ疑わば、即ち諸侯の難至る。これを軍を乱し勝を引くと謂う。」


守屋洋訳

　（将軍というのは、君主の補佐役である。補佐役と君主の関係が親密であれば、国は必ず強大となる。逆に、両者の関係に親密さを欠けば、国は弱体化する。
　
　このように、将軍は重要な職責をになっている。それ故、君主がよけいな口出しをすれば、軍を危機に追いこみかねない。それには、次の三つの場合がある。

　第一に、進むべきときでないのに進撃を命じ、退くべきときでないのに退却を命じる場合である。これでは、軍の行動に手かせ足かせをはめるようなものだ。

　第二に、軍内部の実情を知りもしないで、軍政に干渉する場合である。これでは、軍内部を混乱におとしいれるだけだ。

　第三に、指揮系統を無視して、軍令に干渉する場合である。これでは、軍内部に不信感を植えつけるだけだ。

　君主が軍内部の混乱や不信感を与えたとなれば、それに乗じて、すかさず他の諸国が攻めこんでくる。君主のよけいな口出しは、まさに自殺行為にほかならない。」


　総理大臣は、我が国の国防体制および陸海空自衛隊の実態を熟知する元将官クラスの自衛隊ＯＢを防衛庁長官に任命し、彼をして思う存分に辣腕を振るわしめ、国防の再建強化に専念させるべきである。これが本当の適材適所というものであろう。

　自衛隊を退官し一文民となった元統幕議長が当選を経ることなく防衛庁長官に就任し軍事専門家として総理大臣を補佐し国防の実務を行い、彼を長官に起用した総理大臣が国防の全責任を負う。

　これが慣習化しない限り、我が国のシビリアンコントロールは「狂人に刃物」であり、過去のあやまちを繰り返す愚行であり、国家の破滅させるだけであろう。

　灼眼のシャナいわく「日本の政治家はたるんでいる！」

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