その後、1990年には中国から5965トン輸入され、日本国のハチミツ自給率は6.5%と遂に一ケタ台に突入、現在の5.4%に至る。
これは、我が国のTPP加盟後の日本農業が衰退の一途を辿ることを示唆していないだろうか。しかし傑作なことに、それでもなお日本国内で働いている家畜としての西洋ミツバチの経済効果は、我が国のTPP加盟の経済効果を上回っているのである。
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日蜂協の試算によると、我が国の野菜・果樹の出荷額4兆2916億3000万円のうち、花粉交配者としての西洋ミツバチの貢献率は8.0%、貢献額は3452億9600万円。
これに西洋ミツバチが生み出すハチミツやローヤルゼリーなど蜂生産品全体71億9200万円を合わせた総生産額は、3524億8800万円。これが家畜である西洋ミツバチの経済効果である(ミツバチは本当に消えたか?129ページ)。この試算は1997年のものだが、2010年も西洋ミツバチの経済効果は、この程度の金額であるという。
所長が田畑を観察してみると、果樹、野菜、観賞用草花には、西洋ミツバチだけでなく、黒っぽい日本ミツバチも来ている。野山に自生している日本在来種の日本ミツバチ(トウヨウミツバチの固有亜種)は西洋ミツバチより高い花粉交配能力を持っており、日本農業に貢献している。これを上記の生産額に加えれば、日本国内で働いているミツバチの経済効果は1年約4000億を下らないであろう。
つまり我が国のTPP加盟後、TPP対象全分野において、日本国民が外資(アメリカ)と、ただでさえ不足している内需を激しく奪い合いながら、一億火の玉となって経費を削減し、効率を上げ、技術を磨き、新製品を作り、海外に輸出を伸ばしても、その経済効果(1年約2700億円)は、日本国内で働いている西洋ミツバチの経済効果(1年約3525億)にすら及ばないのである

我が国のTPP加盟は余りに惨めな徒労ではないか。
<通貨発行権を活用する経済対策>
貨幣の製造及び発行の権能は政府に属する。財務大臣は、貨幣の製造に関する事務を、独立行政法人造幣局に行わせている。また、貨幣の発行は、財務大臣の定めるところにより、日本銀行に製造済の貨幣を交付することにより行う。
日本銀行は貨幣を日銀券に交換し、一般会計内に設置された貨幣回収準備資金に納入、年度末には税外収入として政府の一般会計に繰り入れられる。ここで貨幣の額面と硬貨鋳造費用との差額は政府の貨幣発行益となる(500円硬貨の貨幣発行益は457円)。
政府が500円硬貨を増産して通貨発行益を稼ぎ、1年1兆円、10年10兆円の新規財源を確保し、5兆円を東北復興費に上乗せ、4兆円を我が国の次世代戦闘機i3FIGHTER(カウンター・ステルス・アイファイター)を開発と調達に投入すれば、後者の波及効果は8.3兆円、雇用創出は24万人。
24万人の雇用創出は消費を増やし、航空機産業以外の様々な業種の人々にもビジネスチャンスを運んでくる。
通貨発行益を活用する我が国の次世代戦闘機i3FIGHTER(カウンター・ステルス・アイファイター)の開発と調達はリスクゼロであり、これだけで我が国は絶対確実にTPP加盟の経済効果(10年累積で実質GDP2.7兆円、1年で2700億円程度、GDPの僅か0.054%、つまりほぼ0%)より大きい経済効果を得られるのである。
さらに日本政府が残りの1兆円を、市場価値を喪失したスギ林の伐採と、マテバシイやトチノキ、ビービーツリーいった蜜源植物の植樹に投入すれば、日本国民を悩ませるスギ花粉症の被害を減らし、なおかつ日本農業の再興を助けることができるのである。
我が国の蜜源植物の総面積は、1970年は約74万ヘクタールであったのに、2004年には18.4万ヘクタールになった。日本国内の蜜源植物の激減は、ミツバチが養蜂業者の思うように繁殖せずに減少する要因の一つになっている。これは養蜂業のみならず農業全体を確実に衰退させる。
それを防ぐために、いち早く裁判でネオニコチノイド系農薬を使用禁止させた農業国フランスでは、新たな試みが始まった。ミツバチの健康を維持するために、道端に花を植えようというものだ。
AFPによると、2010年1月19日フランス政府は、減少傾向にあるミツバチの健康を維持するために、実験的に蜜源となる花の種を無料道路250kmの脇にまく計画を発表した。最終目標は3年間で1万2000kmの蜜源花道を造成することだという。
計画を発表したシャンタル・ジョアノ環境・エネルギー管理庁長官は、
「人の食物の35%以上は、ミツバチなどの虫媒花昆虫に由来している。これらの昆虫を守るのは、人命を守ることでもある」
と話しているという。これは、病気やダニいったミツバチの不足を招く様々な原因に対して、流蜜と花粉が豊富で、ミツバチが健康ならば対応できるという考え方だ。
玉川大学ミツバチ科学研究センターの中村純教授は、いまの日本のミツバチと花粉の関係を「自転車操業」という。ミツバチは春の採蜜期に多くの蜜を集める。それは主に越冬用に備えるためだが、同時期は幼虫も増える。花蜜の貯蓄と幼虫の育成に、巣穴を使うために、巣箱という限定空間の中で花粉備蓄用の巣穴は自然に少なくなる。
しかしミツバチや幼虫が育つためには花粉が必要不可欠で、女王蜂が産卵するにも働き蜂が花粉から生み出すローヤルゼリーが必要である。よって花粉を採ってはすぐに消費するという花粉の自転車操業状態になる。
採蜜期は花蜜同様花粉も採れるが、真夏や越冬期に入ると花も咲かなければ花粉もない。巣には、花蜜の貯蓄はあるが、花粉の備蓄はないので、花枯れの時期に花粉がなくなると、ミツバチの群れが大きな被害を受ける。
とくに秋のスズメバチ襲来に備え、ミツバチの女王蜂が大量の働き蜂を生み群れを強くしなければならない真夏に、充分な花粉がないと、ミツバチの群れは死滅する。真冬の花枯れより真夏の花枯れの方がミツバチの群れにとって致命傷になる。
そこで中村教授は、
「1年を通して様々な花が日本全国で咲くような状態が必要。それには長く咲く花を各地で植えることが大事」
という。日本国中に切れ目なく様々な花を咲かせ続けることで、ミツバチに対する花粉の安定供給を目指すということである。
これが養蜂業者が飼育する西洋ミツバチと野山に自生する日本ミツバチの繁殖を助け、日本農業の再興も助けるのである。
<花枯れの真夏に花を咲かせる貴重な植物>
・宿根フロックス・マジックブルー




・アメリカリョウブ・ピンクスパイヤー



・ビービーツリー




繰り返し強調するが、我が国のTPP加盟後、TPP対象全分野において、日本国民が外資(アメリカ)と、ただでさえ不足している内需を激しく奪い合いながら、一億火の玉となって経費を削減し、効率を上げ、技術を磨き、新製品を作り、海外に輸出を伸ばしても、その経済効果(10年累積で名目GDPの増減値は不明、実質GDP2.7兆円の増加、1年約2700億円、GDPの僅か0.054%、つまりほぼ0%)は、日本国内で働いている西洋ミツバチの経済効果(1年約3525億)にすら及ばない

我が国のTPP加盟を、無名の師-大義名分のない経済戦争-と言わずして何というのか。
「慎重さというのは、国家運営と戦略における最高の美徳である」(戦略の格言―戦略家のための40の議論)
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ここで大きなこと、吹いてた方々。どうしました?
>ここで大きなこと、吹いてた方々。
これは私を含めたTPP反対派でしょうか、それとも、賛同派でしょうか。
もし私を揶揄しているなら、貴方のコメントの間違いの方が大きいですよ。
私がこの記事で書いたことは、大きいことでも何でもなく政府が認めていた事実なのですから。
我が日本国のTPP加盟の効果はGDP2.7兆円から3.1兆円に増えたそうですが、依然としてTPP加盟はリスクばかり大きくてメリットが無い事に変わりないので、私を含めたTPP加盟反対派は、それぞれが出来る範囲内で反対活動を行うだけであり、実際に行っていますが、何が可笑しいのでしょうか。
>tppで日本終了のカウントダウンが始まってますよ。
貴方がそのように認識している日本国民なら、他人の、然もTPP反対派のブログに、挨拶もせずに、コメントを書き込む非礼を犯さずに、反対活動を行うでしょうに、なぜ「笑」なのでしょうか。もしかして貴方は日本国民ではなく、弊ブログを荒らしていた在日韓国人(4世?)なのでしょうか?よほど暇なのですね。
私は、TPP反対派の努力もむなしく日本がTPPに加盟してしまった後の日本農業を防衛するために、有権者の一人として小さな努力を重ねているために、ブログを更新できなくなっているのです。それがどうかしましたか?何か問題ありますか?
始まった証拠だ。
補正が防衛笑わせるな。自立しろ。バラマキしだしたら、滅亡も間近だな。