野洲高校の山本佳司監督の名言

　１月後半から２月の頭にかけて行われたカタール国際ユース大会で、Ｕ－１９日本代表は見事に優勝した。
　

　しかし、ことワールドユースに限って見れば、右肩上がりの成長を見せていた日本のユース代表は、小野、稲本らがいた１９９９年大会以降、徐々に停滞した感がある。

　日本が世界と戦っていく上で、どういったサッカーをしていくべきなのか。日本のサッカーとはどんなサッカーなのか。そのためには、どういう指導をしなければならないのか。

　山本佳司監督は、野洲高校のサッカーにそのヒントが隠されていると言う。


Ｊクラブのユースチームのサッカーについて

　「普通やね。面白くない。みんなやってることが一緒や。ユニホームを変えたらどこのチームか分からへんで。要は、コンパクトに守備をして、拡散してコートを広く使ってボールを動かしている。意図は分かるけど、普通やん。そのサッカーの先に何があるの？といった時には、やっぱり規格内。

　高校サッカーは違うレベルで特殊やけど、Ｊリーグの下部の選手とか、チームやったらもっとなんかあるやろうと思う。それこそＧ大阪くらいいっぱい選手おるんやから。Ｇ大阪の選手はめちゃめちゃええで。あれだけいい選手がおるんやったら、そこから世界的なクラブに移籍するくらいの選手が生まれてきてもええと思うけどな。」


そのＧ大阪ユースは、タレントがいて、攻撃的なサッカーをするという評判について

　「タレントはエグいな。欲しいくらいや。うちは、この前もやったけど、チンチンにやられた。うちも支配率とかはまあまあやるけど、守られへん。前の子とか、高校サッカーのレベルじゃない。
　その時は、守備がしょぼくて。鹿児島実業戦くらい集中したらしのげるやろうけど、普通に試合したら普通にやられるな。モノが違う。攻撃陣のタレントというか、スピード感とか、技術レベルとか高いし、人工芝にも慣れてるし。」


やっているサッカーについて

　「不満はないけど、もっとやってもいいんちゃうかと。もっと“ここ”を伸ばしていくというのがあってもいいと思う。

　『お前ら、将来プロを目指しているんやろ。それで金が取れるのか？』という話。例えば、アルゼンチンやったらマラドーナみたいな選手がいつもいる。サビオラが出てきて、テベスが出てきてとね。それは、たぶんアルゼンチンのスタイルとか、育成システムとか、それから文化やな。教えてどうこうじゃなくて、やっぱりマラドーナをまねして育っとんねん。それが文化や。監督もちっちゃくてマラドーナ何世とか言われているような子を使いたいねん。だからああいう選手が生まれる。

　でも日本にはそれがないやろ。何を目指すのかもないし。将来の日本はどんなサッカーするねん。
　Ｕ－１５代表がやってるサッカーを見て、『この世代でこんなことやってて将来の日本代表はどんなサッカーをするねん？』と僕はコーチに聞いたもん。

　答えられへんけどな。答えがないんやもん。『魅力ある選手がいたら教えてくれ』というようなコメントやったけど、それは違うやろうと思う。１番いい選手を集めて、そこでやってるんやったら、そいつらをどうするかいう話やん。黙って指をくわえてたら、選手が埋もれているという話じゃない。今いる選手をどう変えるかという話やから。」


　さすが関西人、ええこというなぁ。

　明確な将来の目標、目的が定まらなければ、現在なすべき具体的方策は定まらない。サッカー協会は、サッカー日本代表のチームカラーであるブルーにちなんで、孫子の次の一節を目指すべき日本サッカーの理想形とすればいいのに。

孫子虚実篇いわく、

　「兵の形は水に象る。水の形は高きを避けて下きに趨く。兵の形は実を避けて虚を撃つ。水は地に因りて流れを制し、兵は敵に因りて勝を制す。故に兵に常勢なく、水に常形なし。よく敵に因りて勝を取る者、これを神という」

　これは神国日本のサッカーにふさわしい名文句ではないか。これをユニフォームに縫い込めば、日本サッカー協会のシンボルである天鳥ヤタガラス（八咫烏）にもピッタリ符合する。


現在のユース世代と小野、稲本らの黄金世代のレベルについて

　「黄金世代はＪリーグができて、バブルみたいな時期の子たち。今は少子化もある。だから、日本は文化としてやってないねん。

　僕は体育教師でもあるけど、生徒指導で茶髪はあかんとか言ってる一方で、１９８６年ワールドカップ・メキシコ大会ではマラドーナが神の手ゴールとかやってるわけやん。あれは、高校の現場からいったら不正行為やんか。でも、それを世界中は神というわけやん。そこにギャップがあるわけ。教育の中で生まれてこうへんというかさ。

　これはちょっと極端な話やけど、例えばブラジルに行くと夜にタクシーに乗る。赤信号になるけど、人もあまり通ってないところやったら、止まったら強盗に遭うかもしれない。だから、タクシーは赤信号でも、ぶっちぎって走りよる。だからセナみたいなＦ１ドライバーが生まれるんや。

　ドイツの高速道路は制限速度ないやん。高速道路とか２００キロで走りよる。１００キロで、赤信号で止まってるやつから超一流のＦ１ドライバーは生まれへん。

　これは環境の問題やねん。日本は教育しようとしてるやん。今の若い子らでもトレセンやチームでの教育とかな。教育なんかたかがしれてるし、そんなんやったら教育受けられるやつだけ、エリートだけやっとけとなるやん。

　そうやなくて、ブラジルなんかは、何にも教わってないけど、小学生でもめちゃめちゃうまいやん。それが文化や。そういう土壌作りをせなあかんと思うな。」


　日本代表の選手が、いくら組織サッカーを磨いても、体力に優るヨーロッパ勢には追い付けないだろうし、また日本のサッカー少年が個人技を磨いても、ブラジル、アルゼンチンの選手には追い付けないだろう。彼らは子供の頃から裸足で粗末なボールを蹴り、スラム街のコンクリート上のストリートサッカーに鍛えられてきたのだから。芝生上のサッカースクールに教えられてきたクラブ出身の日本の選手とは個人技の質が違う。

　結局のところ、日本がヨーロッパと南米に追い付き、彼らを追い越すには、日本独自のサッカーを作り上げるしかない。それはサムライサッカーである。

　せっかく甲野善紀先生が古武術を現代に復元し、古武術がスポーツや医療に応用できることを実証してくれたのだから、日本サッカー協会は甲野善紀先生を顧問として招聘し、積極的に古武術とサッカーの融合を図ればいいのに。

　もし日本のサッカー少年たちが幼少の頃から、鞍馬山で修行していた源義経のように、一本歯下駄を履き、古武術の体術、技を身に付ければ、日本代表選手はブラジル代表選手とは次元の異なる個人技を繰り出せるようになるだろう。

・バランス感覚が大事なのだワールドクラスになるためのサッカートレーニング
高岡 英夫 松井 浩



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　拙者は高校生の時ハンドボールをやっていた最中に、たまたま一度だけ膝を抜いて姿勢を変えた。それはまさに瞬速かつ異質な動作であったから、それを見ていた先生ならびに同級生はどよめき、拙者自身も大いに驚いた。今でも拙者の脳裏には、その時の感覚と光景が鮮明に残っている。

　だから甲野先生の説く古武術の基本、屋根を支えるツッカエ棒を外すように、体を支える膝をぬき、踏ん張らず、居着かず、予備の動作と体力の消耗なしに、重力を活用して瞬時に姿勢を変え、方向を転じ、競り合う相手に自分の体重を落とし、相手を倒すという体術は、拙者にはよく理解できる。

　しかし拙者はヘナチョコ侍であるから、古武術の体術を意図して出来ない。これを自由自在に使える古武術の達人の中から日本代表クラスのサッカー選手を生み出すためには、まず古武術の底辺を拡大しなければならない。そのためには小中高の公立教育に古武術を導入することがベストである。

　一本歯下駄を履いて転ばないように姿勢を保つことや、槍（棒）をしごきながら武術の型を演ずることは、手足体を動かし、脳を刺激し働かせるということだから、子供の体力、学力の低下を防止するだろう。また武術は防犯にも役立つ。

　しかし公立学校に巣くう日教組や全教組の反日左翼狂職員どもは、「軍国主義の復活」とか非難して武術教育の導入に猛反対するだろう。

　いま小泉竹中の愚劣な経済政策によって、豊富の中の貧困が拡大され、教育補助金を受けなければ子供を公立学校に通わすことの出来ない貧乏な家庭が急増している。

　そこで政府は、彼らを救うセーフティネットとして全国各地に中高一貫の国防学校を設立し、入学金授業料を全部タダにして、自衛隊員の現役とＯＢが、武術はむろんのこと、世界最高水準の軍事教育、普通教育、道徳教育を生徒に施し、卒業生には、自衛隊の予備役への編入を義務付ければよい。

　そうすれば自衛隊の致命的な弱点である予備兵力の絶対的不足が少しは解消されるだろうし、国民世論はますます戦後民主主義の洗脳から解放され健全化されるだろう。

　日教組や全教組は、日本を内部から蝕む悪性のガン細胞であるが、公立学校にビッシリ癒着しており、ブラックジャックといえども連中を公立学校から切除することはできまい。しかし連中が放置されたままだと、日本の将来を背負う小国民が洗脳され、日本が死ぬ。

　そこで政府は反日左翼教職員が容易には侵入できない国防学校を設立し、ここに生徒を移して、子供を日教組全教組の反日左翼洗脳狂育から救い出し、既存の公立学校を干乾にして連中を衰退死滅させれば良いのだ。

　政治家がひたすら歳出削減、緊縮財政を唱えていると、彼らの政策や発想まで縮み、教育の再建などは夢のまた夢に終わってしまう。


＜参考文献＞

　甲野善紀著「古の武術を知れば動きが変わるカラダが変わる」42～45ｐ、コーナーキック時のディフェンス「膝を抜いての動き出しを体得中です」深澤仁博（アルビレックス新潟）

　最近小野盛司氏が主宰する定例会『日本経済復活の会』にて紹介された菊池英博文教学院大学教授の挨拶の『迫力』に感動し、さっそく氏の新刊『増税が日本を破壊する』（ダイヤモンド社）読んだ。日本は日本は財政危機ではなく、政策危機なのだ！！


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