この点には辟易させられるものの、深堀氏は、中国共産党の公刊軍事正史「中国抗日戦争史<上中下巻>」(中国軍事科学院、軍事歴史研究部/解放軍出版社、1994年刊行)をはじめ中国および台湾で公刊されている中国語文献を邦訳し、日清戦争から現代にいたる中国側の戦略思想を分析しており、日中両国が共通の歴史認識を持ち得るか否かを判断する材料を日本人に提供している。
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中国の対日政戦略(深堀道義著/原書房、1997年初版発行)の目次
まえがき
第1章 日清戦争
1 日清戦争の性格
2 十九世紀の戦争観
3 清国の仮想敵国
4 列強の強圧と排外思想の高まり
5 戦後の軍備再建
第2章 中国の日本観
1 中国では日本をどういう国だと教えているのか
2 侵略ということについて
第3章 ワシントン九ヶ国条約
1 二十一ヶ条問題
2 第一次世界大戦 参戦と講和
3 九ヶ国条約
4 なぜ反英が反日に変わったのか
第4章 「田中メモ」と中国の対日戦略
1 田中上奏文の存否
2 田中上奏文の内容
3 国防大綱と対日政策
第5章 ワシントン体制下の中国と日本
1 北伐と国民政府の対立
2 満州事変
3 第一次上海事変
4 日本の華北分離工作
第6章 蒋介石の対日観
1 青年士官時代の日本
2 ワシントン体制下の対日外交
3 蒋介石の対日戦争観
第7章 国共両党の対日政戦略
1 西安事件
2 共産党の抗日民族統一戦線
3 国民政府の一九三七年度作戦計画
4 国民政府の中ソ同盟工作
第8章 中国の対日戦準備と開戦
1 加速する日中関係の悪化
2 盧溝橋事件
3 留園の秘密
4 これで日清戦争の仇が討てる
5 上海への戦火拡大の手順
6 成功した大戦略、しかし惨勝
第9章 日本の反省
1 智・仁・勇のうちの仁の欠如
2 過度の中国人蔑視
3 勝って驕り、負けて卑屈となる
4 敵を知らず己を知らず
第10章 中国・中国人
1 私人と公人
2 事務的解決より政治的解決
3 わめいたらわめき返す
4 頭を下げたら朝貢国になる
5 時間と空間を味方にする
6 孫子の兵法
付録
1 中国の兵法の裏をかく我が国の兵法
2 南京大虐殺についての一考察
3 支那という語について
中国抗日戦争史によれば、「日本は小資源国で、近代経済と戦争に必要な鉄、石炭、木綿等主要物産の自給は不可能であった」から「この先天的物資不足国家は、この百年来、果たせるかな地球の東半分で、侵略戦争を発動する主役となった」のである。明治維新後間もない1874年に、中国の台湾島への侵略戦争を発動し、「その後五年ないし十年毎に対外侵略戦争を行い、この百年間で最も富裕な侵略性国家を形成したのである、そしてそれは日本の歴史と社会に根源がある」そうだ。
「日本は歴史上、かつては長期にわたって分裂し、戦乱は絶えず、十一世紀頃には戦争を職業とする武士階級が生まれ、日本の封建社会は実際には武士が支配した軍国主義国家であった」。そして「武士階級は長期の封建歴史の中で、中信、勇武を主要な内容とする、封建主義倫理道徳の武士道を形成した」のである。
この「武士道は軍国主義思想道徳の支柱であるだけでなく、好戦的でみだりに武力を用い、中国に対する侵略戦争を発動する道具にもなった」のである。その証拠に「日本の学者も、『明治維新後の新時代になっても、武士道精神は保たれ、相変わらず指導力をもっていた』と述べている」からである。以上の「」内は中国抗日戦争史からの引用文である。
中国抗日戦争史の日本史観を要約すれば、日本は11世紀から軍国主義国家で、先天的な資源不足を補うために、武士道を道具として、豊臣秀吉の朝鮮征伐から中国を侵略の対象とし、明治維新から頻繁に中国に対する侵略戦争を発動した、というものである。
中国共産党の公式史観は学術的批判に耐え得るものではないし、共産党が表現の自由と学問の自由を認めない以上、中国の公刊戦史には真贋が入り混じっており、中国抗日戦争史に記述されている南京安全地帯内で日本軍が犯した南京大虐殺はすべてデタラメであり、南京安全地帯の記録によって木端微塵に打ち砕かれるものである。
しかし定義をろくに考えないで軍国主義という言葉を濫用する日本の政治家、学者、記者とは違い、中国共産党は軍国主義を「軍人による政治支配」と捉えているらしい。この点は立派であり、中国の公刊史料は日本側の戦史資料と比較検証されると様々な真実を浮かび上がらせる。
中国抗日戦争史は、1937年7月7日の深夜に盧溝橋で起きた発砲事件を欠落させ、「七月八日早朝五時、日本軍は中国軍に対して攻撃を開始、東門外で銃声が盛んに起こり、続いて西門外で砲声と機銃音が起こった。我方はまだ反撃しなかったが、短期間内に更に砲火は烈しくなったので、我方は正当防衛として反撃を開始した」と記している。これは傑作である。スルーはシースルーになるだけなのに、妙なところで中国共産党は正直である。
しかし中国共産党が以上の歴史教育を行う限り、中国人は表面上は日本国を軽侮しながら、内心では日本人を恐れ、何としても日本国を支配下に収めたいと思うだろう。現代の日本でも、新渡戸稲造の武士道は高い評価を受け、日本の書店には武士道関連本がズラリと並んでいるからである。
だから著者が指摘している通り、中国共産党の対日政戦略は、かつて蒋介石が危惧した「蚕食」なのである。
「敵が中国を侵略せんとするには二つの方法がある。一つは鯨呑であり、一つは蚕食である。今敵が我が南京を陥し、引継き戦いを拡大して全中国を征服しようとしている野心は鯨呑であって蚕食でないことを証明している、中国としては、鯨呑は恐ろしいことではなく、蚕食を恐れるのである。
鯨呑の禍はそれを見ることができるが、蚕食の禍はゆっくりしていて察し難いのである。敵がもし慢性の蚕食政策をとってくるならば、それは浸潤的に侵蝕し、知らず知らずのうちに我を亡ぼすので、その原因理由は中々捉え難く、敵愾心や復仇の心も次第になくなり、その大禍の至るのが解らないのである。」(我が軍の南京退出に当り蒋委員長が国民に告げた布告文、民国二十六年十二月十五日。中華民国重要史料)
中国の対日「蚕食」の成果の一つが民主党の大勝利であり、政権を獲得した民主党の幹部連中は、鳩山内閣の発足を前にして、自分たちが詐欺師であることを隠そうとはしない。
小沢氏、永住外国人への地方参政権付与実現に意欲(日本経済新聞)
民主党の小沢一郎代表代行は11日、党本部で川上義博参院議員と会談し、永住外国人への地方参政権の付与について「自分はもともと賛成だ。来年の通常国会には何とか方針を決めたい」と述べ、実現に前向きな姿勢を示した。
川上氏は党の「永住外国人法的地位向上推進議員連盟」(会長・岡田克也幹事長)の事務局長を務めている。同日の会談には在日本大韓民国民団の幹部らが同席した。
永住外国人への地方参政権付与をめぐっては、民主党が2008年5月に党内に検討委を設置し議論を重ねてきた。ただ党内では「選挙権は国民固有の権利で、憲法に抵触する恐れがある」(中堅議員)といった反対論も根強く、意見集約には至らなかった。衆院選のマニフェスト(政権公約)にも盛り込まれていない。
小沢氏は08年2月の韓国の李明博大統領との会談で、永住外国人の地方参政権付与に前向きな姿勢を示していた。党内では、新首相、外相に内定している鳩山由紀夫代表と岡田氏も参政権付与に前向きな姿勢を示しており、新政権で実現に向けた動きが一気に加速する可能性もある。
小沢一郎らは日韓友好を強調するが、もしが永住外国人地方参政権付与法案が国会を通れば、中国共産党の対日政戦略は蚕食から「蝗害」に変わり、地方参政権を得た在日中国人がイナゴの大群のごとく、過疎に悩む地方の小さな市町村を喰らい尽くす。日本各地に在日韓国人および在日中国人の自治区が出現し、沖縄県内の市町村が中国人の手中に落ちてしまうだろう。
この危機を回避するために、日本人が心を許してはならない異形の大国の戦法を教える中国の対日政戦略―日清戦争から現代にいたる中国側の戦略思想は日本の歴史学徒の必読書である。
<関連ページ>
・敵を知り己を知れば百戦危うからず-安い/確実/簡単に中国語がマスターできる方法とは?

・後世の日本国民にこれだけは伝えたい

・民主党の正体を暴露するビラ弾薬を生み出す最高の家庭内軍需工場
・読み終えたら是非とも、女系天皇は憲法違反であることを立証し民主党から悠仁親王殿下の光輝な未来を護る真正日本人のバイブルを広めたいブロガーに執筆意欲を与える1日1押人気ブログランキングをクリック願います。
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