2008年12月14日

ロシア発の「赤い蜘蛛の巣」田母神論文が問うた「コミンテルンの謀略」の新根拠



 ソビエト大横断一万四千キロ―バイクで走った滝沢一郎さんは、ソ連の機密資料からシベリア抑留の真実を更新したプリンス近衛殺人事件の翻訳者です。

 小川平吉関係文書を自己弁護するとわーい(嬉しい顔)、この文書の記述すべてが工藤某から聞いたあやふげな情報ではありません。

 しかし張作霖爆殺事件の結果、田中義一内閣の構想―張作霖を満州に撤退させて親日政権を維持させ、日本の南満権益を防衛しつつ満州をソ連と中華民国の緩衝地帯にするという構想が潰れてしまい、張作霖の息子の張学良が反日化し、日本と小競り合いを起すようになっった。これはソ連にとって漁夫の利を得たも同然であった。そして翌年の1929年末にはソ連が北満に侵攻した。もし満州の支配者が張作霖で、日本が彼の後ろ盾になっていたとしたら、果たしてソ連は北満に侵攻できたかを考慮すると、張作霖爆殺事件の真犯人がソ連であったという可能性は、絶無とは言えないだろう。
 
 ともかくソ連崩壊後ロシアから機密文書から次から次へと出てきている以上、我々日本人は、今まで定説とされてきた大東亜戦争の真実や、信頼されていた戦史資料の信憑性を再検討しないといけないようです。

<関係記事と書籍>

KGB極秘文書は語る―暴かれた国際事件史の真相

・再録 大本営発表―真実を雄弁に語る虚偽

・戦史修正のお知らせ 重慶爆撃の提唱者は松本重治 

・「赤い蜘蛛の巣」の邦訳出版が待ち遠しい方は、一日一押人気ブログランキングをクリック願います。

陸軍大将福島安正と情報戦略
陸軍大将福島安正と情報戦略


↑↑↑↑ 
一日一押人気ブログランキングをクリック願います。
【関連する記事】
posted by 森羅万象の歴史家 at 22:53| Comment(2) | TrackBack(0) | 過去を旅する歴史コラム | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
瀧澤一郎氏はもう電波が飛んでいるとしか言うしかない人物ですよ。

張作霖爆殺事件は、河本大佐がやったことで確定です。コミンテルン謀略説は義経=ジンギスカン説と同レベルの妄想です。

ゆうさんという人が、以下に詳しくまとめられていますので、ご一読を。

張作霖爆殺事件-河本大佐犯行説、これだけの根拠-

http://www.geocities.jp/yu77799/nicchuusensou/chousakurin.html

張作霖爆殺事件(2)―「ソ連犯行説」をめぐって-

http://www.geocities.jp/yu77799/nicchuusensou/chousakurin2.html
Posted by 困ってるん at 2008年12月14日 23:29
 困ってるんさん、私は所長を名乗っていますので、アホみたいに戦史資料を読んだし、自分の戦史にも「張学良(二八年六月、蒋介石率いる国民革命軍の北伐に敗れ、満洲の奉天に撤退する途中に、関東軍高級参謀河本大作大佐によって爆殺された張作霖の息子。同年十二月に満洲五色旗を国民党の青天白日旗に易え、南京の国民政府への帰順を表明した。これを満洲易幟という)」と書いています。

 滝沢一郎氏とこの記事の趣旨は、ソ連崩壊後ロシアから機密資料が出て真実を更新しているので、それらと日本側資料を突き合わせて真相を解明し修正すべき真実は修正していかなければならないということです。
 それをやって、もし張作霖爆殺事件の定説が不動の真実なら、ロシアの機密文書に矛盾があるはずだから、その時にそれらの文書はスターリンが公文書に紛れ込ませたという贋物か、何らかの理由から生じたロシア側の誤解と断じればよい。

 日露の新旧資料の比較分析が未だ充分に行われていない段階で、頭ごなしにコミンテルン陰謀説を否定して田母神論文を非難する頑迷固陋な態度こそ歴史学の大敵だと自戒を込めて書いたこの記事に、まさに頑迷固陋なコメントを書き込まれたら、私の方がいま「困ってるん」です。

 それに張作霖爆殺事件河本大作犯人説が不動の確定真実だとしても、それは爆殺事件当日の満州において人間が行った無数の営為のごく一部分にすぎません。当時、北満に東支鉄道をもっていたソ連は当然のことながら多数の諜報員を動かして張作霖の動向を探り、関東軍の情報を集めていたでしょう。

 もしかするとロシアの機密文書が示す真実とは、同時期にソ連も張作霖の暗殺を画策していて、ソ連側の工作と河本大作の工作が偶然にも何らかの形で重複していたということかもしれない。

 またヴェノナのような機密資料がロシアあるいは中共崩壊後の支那から出てきて、戦前の日本の政府及び軍部にいた「ソ連コミンテルンの友人たち」を暴露し、河本大佐のような高級軍人とソ連の意外な関係を明らかにするかもしれない。

 ロシア、中国、台湾、イギリスには歴史の真実を更新する可能性を秘めた未公開の機密資料があるので、日本人は柔軟な歴史思考を失うべきではありません。 
Posted by 便利屋こと所長 at 2008年12月15日 22:48
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック
左翼歴史学者が顔面蒼白次項有幻の名著!戦争と共産主義-大東亜戦争とスターリンの謀略の目次韓流を楽しくする朝鮮民族を読み解く7つの鍵古代史学者は韓国人のなりすましか継体新王朝説を斬る「歪められた日本神話」とんびがタカを生むスーパー日本人を育てる適才教育・戦後民主主義の終着点は家族の解体と日本国の滅亡-なぜマルクスレーニン教は地獄の門を開くのかバカげた舛添要一の女性女系天皇容認論ナチスを愛した沢田研二の窮状・日本の国益を破壊する朝から晩まで反日新聞の錯覚商法天照大神は男系(父系)の女神小林よしのりの欺瞞皇室典範の改悪と日本版「文化大革命」を促す
本当は怖い日本国憲法の話次項有福島瑞穂の政治生命を奪う悪魔の憲法問答・日本国憲法の性格を映す災害基本法-菅直人が嘲笑される理由・韓国の邪悪な野望を打ち砕くアダム・スミスを超える日本の社会思想家・韓国人を震え上がらせるための日本憲法学の密教諸君が愛してくれた日本国憲法は施行前に死んだ!なぜだ!?逆賊の憲法改正案に御用心憲法の本質を示す憲法改正の手続き神州不滅思想が妨害する真正の法力(憲法の非常事態対処能力)再生方策・神か人か天皇とは何か・恐るべき小沢一郎の憲法論日本がアブナイ!日本国憲法の改正が日本国の自殺になる理由・日本国憲法の追認を戒める昭和天皇のおほみうた昭和天皇と憲法改正-エセ民族派が行っている最悪の天皇利用旧宮家の皇室復帰意義は30年前の予言書が指摘する日本の最悪危機の克服・小泉内閣の大罪女系天皇は憲法違反
教科書が教えられない日本の近現代史次項有韓国が日本の皇室を侮辱する歴史的理由・在日パチンコに魂を売った朝敵歴代天皇を論外の男系カルトに貶めたギャグ漫画家堀栄三元参謀の情報戦記が触れない大本営の奥の院の所在と正体・軍紀厳正を誇った日本軍の強姦、韓国軍のレイプ、支那軍の洗城・ああ惜しかったふらふら大日本帝国唯一の勝機・あなたの知らない石原莞爾の対アメリカ政戦略吉田茂が現役復帰させた史上最悪の反日的日本人日本共産党の反日史観によれば志位和夫の祖父は慰安婦強制連行の実行犯・パル判決が語る朝鮮人慰安婦強制連行説の虚構浄土真宗親鸞原理主義者が隠蔽する本当は恐ろしい国家神道の正体日本経済を破壊する辛坊治郎の狂態・人間の屑集団マスゴミが隠蔽する南京大虐殺が法的に成立しない理由捏造と自虐の昭和史を打ち破る日本人に知られては困る歴史
日本人が元気になります!知らないと損する情報次項有・あなたの新聞定期購読は国民生活と国家経済の自殺経済失政はなぜ繰り返すのかインテル長友佑都が実践日本人の潜在能力を引き出すトレーニング方法読み書き運動が苦手なのには理由があった学ぶことが大好きになるビジョントレーニング人生の無駄遣いテレビの視聴を止めて実践すれば病み疲れた体を癒す力を呼び覚ます驚愕の気功法