2008年10月16日

愛国運動宣言と免疫拒絶症候群-瀕死の重病人の日本

 我々が祖国を救うためと思ってやっていても、敵の工作に幻惑されるならば、迷ってしまって、我々らしくないことをするといった危険がある。

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 愛国運動宣言

 敵国の強力な宣伝工作および反宣伝工作に立ち向かうべきときが来た。遺憾なことに、従来、当局は、このためにほとんど何らの措置をとっていない。敵は、政党、青年団体において、政治的、イデオロギー的の訓練を受け、戦闘的組織をとっている。これに対抗し得るためには、われわれも同様なことをせざるを得ない。われわれは、スイスの教科書の内容を、イデオロギー体系的に説明する必要がある。わが国内でも、敵国の論客や煽動者に立ち向かえるように、弁証法をあやつることのできる人を養成しなければならない。われわれは一致団結して、勇敢な軍隊そのものになる。われわれのシンボルは、先祖が使ってきた星球形武器である。われわれの鬨(とき)の声は、昔のスイスと同じ「ハルース」である。

愛国運動
署名ヴィルヘルム・アイフエルリ

 心理的国土防衛に専心するのあまりに、政治的過激主義に陥ることのないよう用心しなければならない。敵が攻撃に用いる手段をそのまま反撃のために用いなければならないと考えるのは、ゆゆしいことである。宣伝に立ち向かうのに、同じたぐいの反宣伝を行う必要はない。左右の全体主義イデオロギーには、思想の自由をもって対処すべきである。イデオロギー的訓練とは、人間社会生活の法則を勝手に作り上げ、これに基づいて人間の行為を規定することであって、このようにして人間の自由な思考と行動に対する責任というものをなくしてしまう。

 わが国は、自由とキリスト教の上に成り立っている。この両者は、ともにイデオロギーでもなく、教条的体系でもない。われわれは、入り乱れる精神的闘争の中にあって、われわれの最上の価値を持つ財産を、見失ってはならない。教条的訓練を受けた大衆の力におそれをなしてはならない。

 したがってスイスで言う心理的国土防衛とは、教条的訓練ではなく、各人の判断力と完全な責任感を養うことである。したがってスイス精神をはぐくむということは、第一義的には、連邦議会のする仕事ではなく、全国民、政党、教会、精神的・文化的団体のする仕事、各人のする仕事なのである。両親、養育者、教師、ジャーナリスト、作家、芸術家、これらの人々は、スイス精神を国民に植え付け、自己主張の意志を強化しなければならない。

 心理的国土防衛は、わが国の多様性と自由を反映して、多様の根を下ろしている。市町村、州、連邦の役目は、この思想の自由な発展を力の限り促進することである。特に、当局の果たすべき仕事は、われわれの精神的抵抗力に対する敵の攻撃方法を、模倣するためにではなく、われわれの防戦に必要な資料と知識を得るために、詳細に研究させることである(民間防衛 新装版―あらゆる危険から身をまもる162~163ページ)。


 GHQが日本国の免疫機能をことごとく破壊した結果、敗戦後の我が国は無数の外傷を負っただけではなく、五臓六腑(司法立法行政報道)を赤い反日の寄生虫に蝕まれている。しかも反日の寄生虫によって吐き出されている「日本国の免疫機能を妨害する毒素」が日本国内に蓄積してしまい、戦後生まれの多くの日本国民がこの毒素に慣れ親しむ余り、これに快感を覚えており、内敵を駆除し外敵を撃退する免疫機能の再生と強化には、猛烈な拒絶反応を示すのである。

 戦後日本の厄介な体質の改善は、中帰連および本多勝一ら朝日新聞社の反日歴史論を実証的に打ち砕いてきた田辺敏雄氏ですら半ばサジを投げてしまうほど困難である。これに加えて日本国の体力(経済力)が著しく減退してきた。まさに我が国は瀕死の重病人である。

 幸か不幸か、維新政党新風が前面に打ち出している政策は、日本国の免疫機能の再生と強化を図るものばかりである。だから新風が日本国の治療を志すならば、細心の注意を払い、国民の拒絶反応を緩和しつつ免疫機能の再生を促す術策を真剣に模索し、同時に日本国の体力を回復させる点滴を国民に与えなければならない。のんきな日本人の記事「減税で日本を救え!」に、所長は以下のコメントを書き込み、saratomaさんから過分なお褒めの言葉を頂いた。

 「住宅取得促進に向けた不動産取得税の減税」に「対NBC兵器および地震から家族を守る防災シェルターを新築家屋の地下に設置すること」という条件が付けば、国防強化にも貢献するでしょう。
 政府は専守防衛を国防の基本に据えているくせに、日本の核シェルター普及率は0.02%に過ぎませんからね。
 そして地下空間の拡大は需要と雇用を生み出すでしょう。だから公共投資として防災シェルターの設置に補助金を出してもいいでしょう。


 実はこのアイデアは、去年の参院選の前に所長が新風本部に具申したものなのだが、完全に無視されてしまった。
 そして参院選後の新風は、日本国民が拒絶反応を示す政治的過激主義に陥ったのだから、全く話にならない。

 所長は解毒剤として「戦争の天才」と「謀略の天才」の戦い 国民のための大東亜戦争正統抄史1928-56を2003年に全面公開したつもりである。

 五臓六腑を蝕む赤い反日の寄生虫の主張、宣伝、政策は、日本国を滅ぼす毒素である。日本国民がそのことを知れば、おのずから毒を抜き、寄生虫を駆除しようとするだろう。その自覚と意志が日本国の免疫機能を再生し強化するのである。而して反日の寄生虫の主張、宣伝、政策が日本国を滅ぼす毒素であることを国民に認識させる方法は、それらが真赤な虚偽であることを立証することのみである。

 東亜連盟戦史研究所のメルアドを公開していた頃、所長は多くの方からメールを頂いた。それらによると、所長の戦史はそれなりに解毒効果を発揮したようだ。所長の戦史は公開時に比べて10倍ぐらいは良くなっているから、現在の解毒作用は以前より随分と上昇しているはずである。所長は、これからも戦史の修正と補足を継続するつもりであるが、公開の目的の一つ-幻の名著「大東亜戦争とスターリンの謀略-戦争と共産主義」を洛風書房で販売してくれていた魚谷哲央さんの恩に報いて維新政党新風の支持を拡大すること-は潰えてしまった。

 新風が掲げる戦後政治からの脱却を一般国民に受け入れてもらうには、なぜ日本国は戦後政治から脱却しなければいけないか、すなわち戦後民主主義の間違いを示さなければならない。その間違いを示すには戦後民主主義を生み出したGHQの占領作戦の根本的な間違いを示さなければならず、それには大東亜戦争の真実と我が国の本当の敗因を広く一般国民に知らせなければならない。

 所長は「大東亜戦争とスターリンの謀略-戦争と共産主義」を洛風書房で発見した1997年から10年間にわたり新風の支持者として精一杯努力してきたつもりだが、それは水泡に帰してしまった。

 維新政党新風は左翼市民団体の街宣方法を模倣するのではなくて、彼らが公言できない真実の静かなる暴露活動に徹すれば良かったのに、東村山市議自殺事件にくちばしをはさむという新風代表代行の軽挙妄動によって、新風の知名度の向上が支持の拡大に直結しなくなってしまった。
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posted by 森羅万象の歴史家 at 22:22| Comment(3) | TrackBack(0) | 日本の防衛を考えるコラム | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
誰が同胞で誰が異質か・・・・・これを見分ける機能たる免疫力がない限り、生物は自己の一体性を保てません。最も長い生命を持つはずの国家が、免疫力たるスパイ防止法等の自他の区別の方法が確立していない我が国において、自己の溶解は当然に起こる現象と言わざるを得ません。

ところで、所長様が指摘される今の日本にあるべき公共投資は、紙幣の代わりの政府発行券等の方法によっても、十分に実現可能だと思います。

紙幣を刷りすぎて危なくなるのを国債発行によって代替的抑止をしているように、国債発行にも変わる代替的な信用の拡大を目指していいのだと思います。

核シェルターが標準装備の日本に、早く生まれ変わりたいものです。


Posted by 寺小路 at 2008年10月17日 00:12
はじめまして

アチコチ、ブログ覗かしてもらっています。
コメ残していきますです。
Posted by ジジ at 2008年10月17日 10:44
 寺小路さん、産経新聞の編集委員が財源の確保について面白いアイデアを提案しているので、さっそく批評しました。

 ジジさんコメント有難うございます。
Posted by 便利屋こと所長 at 2008年10月19日 00:13
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