河野洋平を叩き落とす方法、ゲリラの本領は兵站の破壊

　瀬戸さんのブログに次のようなコメントがあった。

　「のんきな日本人」さんの気持ちはわかるのですが、あれもやります、これもやりますと守備範囲をどんどん広げていくと独自性が薄まり、何を目指している政治団体なのかわからなくなると思います。既成政党の劣化コピーになってはあまり意味がありません。

　あと、それぞれの分野で専門のスペシャリストを養成しなければなりませんが現実的にそれが可能なのかという問題もあります。

　たとえば経済問題に関しては、このブログをさんざんコケにしている２ちゃんねるのウォッチ板の連中のほうが見識が深かったりします。ですから、なまじ付け焼刃的な知識で政策を語ってみても彼らに笑いのネタを提供するだけになるかと思います。

　他の政治団体では代替が利かない新風系政治運動のセールスポイントは「行動力」だと思います。

　悪の本丸に直接押しかけ抗議する、野次と怒号を浴びせる。批判が多く、何かと物議をかもすこのやり方ですが、国民に対する「周知」と「問題提起」が目的であって、「支持」を集めるためにやっているのではないと見抜いているので自分は好意的に見ています。外国人参政権にしても人権擁護法案にしても移民受け入れ1,000万人計画にしても言えることですが、為政者にとって一番恐ろしいことは、国民が関心を持ってしまうことです。なぜなら、反対されるからです。

　新風系政治運動は、騒ぐことによって「火付け」の役割を果たしています。この意義はとても大きいと思います。

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　このコメントを書き込んだ人も新風の基本政策を読んでいないだろうし、新風の講師団に丹羽春喜教授がいたことを知らないのであろう。

　それに新風あるいは主権回復会あるいは在日特権を許さない市民の会のような現段階では弱小の勢力が敵の本丸に直接押しかけて抗議し、野次と怒号を浴びせるだけでは、敵はビクともしない。むしろ敵に新風を誹謗し中傷する口実を与えるだけである。抗議活動を動画配信しても、それはネットに依存する広報戦術から一歩も出ていない。この戦術は、政治に関心を持っていない一般国民に敵の素性を周知徹底する効果を欠く。彼らはネット上の政治ブログや政治動画を見ないからである。

　孫子火攻篇いわく「およそ火攻に五あり。一に曰く、人を焼く、二に曰く、積（戦場に集積された物資）を焼く、三に曰く、輜（物資を運搬する補給部隊）を焼く、四に曰く、庫（根拠地から物資を戦場へ運搬する中継基地）を焼く、五に曰く、隊（根拠地）を焼く。」

　維新政党新風が一般国民の怒りに火を付ける役割を果たすならば、敵の本丸ではなく敵の兵糧を狙うべきであり、政治家の兵糧は票田すなわち政治家の根拠地である選挙区にある。

　だから河野洋平を糾弾するならば、新風神奈川県本部は、河野の選挙区神奈川17区に新風の広報ビラ39号「毒ガス弾処理訴訟は虚偽から始まった」（PDF）を徹底的に撒くべきだろうし、古賀誠が推進する人権擁護法案に反対し創価学会を糾弾するならば、新風福岡県本部は古賀の選挙区福岡７区に新風の広報ビラ43号「日本を北朝鮮のような牢獄国家にしてよいのか！？」（PDF）を徹底的に撒くべきだろう。特に広報ビラ39号は政府による税金の無駄使いに憤る一般国民の共感を得るに違いない。

　新風本部は秘かにビラを撒いているのかも知れないが、新風サイトのトップページから広報ビラのページは見付け難いし、広報ビラの更新追加が無い。所長自身は次の参院選までに少なくとも1000枚以上の広報ビラを撒こうと思っているが（今は一身上の都合で無理なのです）、広報ビラのページには応援者が勝手自由に広報ビラを撒いて良いのか、説明文もない。

　新風のサイトは余りに不親切であり、説明不足である。せめて丹羽春喜教授の日本経済10％成長論のリンクを紹介しておけば、新風は経済に疎いという誤解を払拭できるだろうに、それすら行わない。

　新風の活動目的が議席の獲得ではなく参院選挙に便乗する大衆啓蒙なら、尚のことサイトには参考文献ぐらいは挙げておくべきだろう。もっとも後者であるなら、次の参院選では所長は新風に投票しないが。

　戦後生まれの日本人をしてゲリラとスパイに憧れさせる作品を戦前世代の日本人が戦後に制作していた陸軍中野学校


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Comments

所長様、たびたびコメントさせていただいております。
所長の主張に水を差すコメントばかりで申し訳ないですが、やはり新風の行状には看過できないものばかりです。
或る浪人の手記「マジ最低だな･･･」を拝読しまして、行き着くところまで行ってしまったような絶望感を感じました。
一部の行き過ぎた党員によるもの……とは世間が見てくれないです。
新風は……このままでは、まともに憂国を語っている真性の保守に対する足を引っ張る存在にしかならないカルトになってしまいます。
本当に一度解体して出直しするしか道が残っていないでしょう。
所長の高い見識は本当にすごいです。しかしながら、新風だけが全てではなく広い観点から見た日本再生を訴えていく方向性も見いだして行く必要があると思います。

Posted by T-VIS at 2008年09月06日 16:33

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Posted by アトムハンバイ at 2008年09月08日 13:34

　T-VISさん、私のように、新風の基本政策に納得して1998年から新風に投票している者にとっても、新風を取り巻く今の状況は堪りません。

　だからT-VISさん、新風をもうダメだと判断したら、私のことなど気にせずに、新風を見限ってください。いい薬になるかもしれません。

　私とのんきな日本人のsaratomaさんの思いは、浪人さんが言い尽くされています。以下引用します。

　「別に、行動するのは構いませんよ。

　きちんとモラルとルールを守り、他人様に共感して貰えるやり方なら、ね。

　まあ、最悪、他人様に共感して貰えなくとも、モラルやルールを守ってるのなら、別に口出しなんかしやしませんよ。

　無意味に時間を浪費してるな、と冷ややかな視線で見つめはしますが。

　「動き回る愚か者より、恐ろしいものはない」

　ゲーテの言葉です。

　もう一回言いますよ、別に行動する事自体は構わないです。

　ただ、今のあなた方のしている「行動」は、利敵行為以外の何物でも無いのですよ。

　路上パフォーマンスを含めた政治的活動において、過激か否か、先鋭的か否か、というのは、実際問題、全く大した問題では無い。

　唯一にして最大の問題は、共感を呼び、支援者を増やせるかどうか、という一点にある。

　それが出来ないものは、全て、時間の無駄にしか過ぎない。

　況や、見物人に嫌悪されるようなモノは問題外である。

　それに如何なる理屈をこじつけようとも、それらは全て利敵行為であり味方を背中から銃撃する行為に他ならない。

　これが理解出来ない者に、政治パフォーマンスなど半万年早い。

　２ちゃんねるでくだを巻いているのがお似合いである。」http://restororation.blog37.fc2.com/blog-entry-1360.html

Posted by 便利屋こと所長 at 2008年09月09日 22:34

コメントありがとうございます。

所長の新風への思いを改めて感じました。

私としては、所長にとってこれから苦しいことももっと出てくるでしょうが『諦めずやってほしい。』
所長のブログは決して無駄にはならない。
永野修身ではないですが「戦わざれば亡国と政府は判断されたが、戦うもまた亡国につながるやもしれぬ。しかし、戦わずして国亡びた場合は魂まで失った真の亡国である。しかして、最後の一兵まで戦うことによってのみ、死中に活路を見出うるであろう。戦ってよしんば勝たずとも、護国に徹した日本精神さえ残れば、我等の子孫は再三再起するであろう。そして、いったん戦争と決定せられた場合、我等軍人はただただ大命一下戦いに赴くのみである」
これに尽きると思います。

所長の主張を心より応援しております。
差し支えが無ければこれからもコメントしますのでよろしくお願いします。

Posted by T-VIS at 2008年09月09日 23:16

コメントありがとうございます。

所長にとっても苦しい新風の状況です。
ですが、所長には是非諦めず「所長の主張」を続けてほしいと切にお願いします。
続けることが、主張することが第一歩だと思っております。

所長に差し障りなければこれからもよろしくお願いします。

Posted by T-VIS at 2008年09月09日 23:29

便利屋こと所長さん
コメントを頂きましてありがとうございました。
いろいろとお騒がせしました。
こういう事態も覚悟の上で、あえて言わなければならないことを言ったのですが、ほとんど理解されることはありませんでしたね。
ブログも更新する意欲がほとんどなくなってしまい、最後に新無効論を書いてそれでおわりにするつもりだったのですが、よーめんの記事を読んで、その気力すらなくなってしまいました。
結局、憲法論も中途半端なまま終わってしまって、大変申し訳ないと思っております。

Posted by saratoma at 2008年09月10日 00:17

　saratomaさん、やはりそうですか…。最後の２つの記事からsaratomaさんの失望感というか絶望感が痛いほど伝わってきましたから。

　私は今まで彼らの街宣活動を好意的に見ていました。たぶんsaratomaさんも同じでしょう。それなのになぜ、今回のあの個人店舗の街宣活動を問題視したか、多くの支持者がなぜそれを批判したか、よーめんにはわからないのだろうし、わかっていても、もはや戦術を変更できないでしょう。いまさら綺麗事保守と蔑んできた人々の言い分を認めると面目丸潰れになりますからね。

　saratomaさん、私も去年ブログを更新する意欲を失いました。そのような時に静養しながら気力を回復するには、やはり読書がいいです。
http://oncon.seesaa.net/article/76054301.html

　saratomaさんが気力を回復してブログの更新を再開し、いかにしてマッカーサー占領憲法体制を倒すか、真剣に議論できる日を心待ちにしております。お疲れ様でした。

Posted by 便利屋こと所長 at 2008年09月10日 00:47