2015年07月16日

最強の軍事機構に期待する毎日新聞社説(2014年09月07日)

 毎日新聞社は、同類の朝日新聞社や同系列のTBSとともに連日連夜にわたり、我が国の集団的自衛権に基づく国際共同防衛を構築するための安保法案に反対している。毎日新聞専門編集委員の広岩近広は、「軍拡による安全保障は時代錯誤」と題する記事(2015年7月16日)の中で、軍事評論家の前田哲男に安保法案反対論を代弁させている。

 前田は政府の安全保障政策を「古典的な武装国家づくり」と指摘し、次のように提言する。

-目指すべき安全保障政策は。

前田 冷戦に終止符が打たれたときのヨーロッパを見習うのですソ連解体(91年)を受けて誕生したEU(欧州連合)は実質的な不戦共同体となりました

 軍事的脅威にだけ着目し仮想敵を前提にして軍隊で対抗するのではなく、共存型の「共存の安全保障」です。EUの「共通の外交・安全保障」の成果は、各国の軍事費と兵員の大削減にもみられます。ドイツのワイツゼッカー元大統領は「ドイツは歴史上はじめて隣国がすべて友人であるという状態を迎えた」と述べました。EUは陸の軍縮を成功させたわけですが、日米中韓が取り組むべきは「海の軍縮」です(以下省略)。


 現代の東アジアでは、ソ連に相当する中華人民共和国が解体しておらず、中国が軍拡に狂奔し周辺諸国に脅威を与えている以上、日米およびアセアンは1991年のソ連解体時のヨーロッパを見習うことは出来ない。前田の提言は露骨な詭弁であり虚偽である

 そして毎日新聞社はそのことを熟知し自覚しながら、前田哲男に安保法案反対論を代弁させ、読者を欺き、世論を操り、国歩を誤らせようとしている。その証拠が毎日新聞2014年09月07日付けの社説である

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 社説:NATO 不透明な世界の重しに 毎日新聞2014年09月07日

 世界の風向きが変わったのである。冷戦終結後、四半世紀にわたって協調を模索してきた米欧とロシアの対立が深まり、米国主導の軍事機構・北大西洋条約機構(NATO)は4、5両日の首脳会議で、ロシアへの強い不信感を打ち出した。その典型的な例は、2〜3日で目的地へ派遣できる「速攻部隊」(約4000人規模)の創設である。

 もともとNATOは数週間で展開可能な「即応部隊」(約2万5000人規模)を2003年から持っている。だが、その創設時は2年前の米同時多発テロを教訓に大規模テロへの対応などを念頭に置いていた。対して速攻部隊は即応部隊の「やりの穂先」という位置づけで、ロシアの脅威を明確に意識したものだ

 首脳会議では、バルト3国や東欧で軍事訓練を頻繁に行い、加盟国が防衛予算増額に努めることでも合意した。きな臭い感じは否めないが、バルト3国では露軍機の示威飛行が続くなど、ロシアは旧ソ連構成国などへの圧力を強めているという。冷戦後の国際秩序を乱しソ連再興を狙うプーチン政権の危険な野望。米欧の目にはそう映るだろう

 1949年に創設されたNATOは、創設50年のワシントン首脳会議(99年)で、NATO域外での活動も認め、旧ソ連が勢力圏としたユーゴスラビアにおける空爆を正当化した。01年の米同時テロ後はアフガニスタンの治安維持の中核となり、リビア内戦にも介入した。

 ソ連が主導したワルシャワ条約機構は90年代に消滅した。旧ソ連構成国も取り込んで拡大し、いまや28カ国が加盟するNATOは、ロシアにとって時に目障りなものだろう。だが、ロシアはNATOとの対立を慎重に避け、NATOも4年前の首脳会議でロシアとの協力強化をうたうなど配慮を忘れなかった。こうした関係を、プーチン政権によるクリミア編入が一気に変えたのである。ウクライナ停戦合意の行方にかかわらず、米欧とロシアが信頼関係を取り戻すには時間がかかりそうだ。

 加えて、イラクなどを拠点とする過激派「イスラム国」の台頭が世界の行方を不透明にしている。首脳会議ではNATOの統一戦略を打ち出すには至らなかったが、米国は「イスラム国」と戦う10カ国ほどの有志連合を形成しつつあり、空爆も強化することになりそうだ。今年末にアフガン撤収を予定するNATO加盟国は、再びイスラム圏(イラク)の問題に取り組むことになるかもしれない。

 ロシアとの対立を穏便に乗り切り、イスラム過激派との戦いに勝ち抜く。前途は多難とはいえ、最強の軍事機構(NATO)が世界の平和と安定の重しになるよう期待する


 「古典的な武装国家づくり」は極めて現代的であり、前田の提言ほうがよほど時代錯誤である。そして2014年09月07日付け社説に背反する毎日新聞社の「軍拡による安全保障は時代錯誤」と題する記事は支離滅裂である。

 毎日新聞社が主張するように、ロシアの脅威の顕在化が世界の風向きを変えた。そしてイラクなどを拠点とする過激派「イスラム国」の台頭が世界の行方を不透明にしている。

 ならばロシアに北方領土を不法占領され、共産中国に南西諸島方面の領土と領海と排他的経済水域を狙われている我が日本国も、締約国の集団的自衛権行使を相互に義務化する国際条約に基づく軍事同盟NATO(北大西洋条約機構)に加盟している欧米各国に見習い、防衛予算の増額に務め、集団的自衛権に基づく国際共同防衛を構築しなければならない。

 毎日新聞社が軍拡を再開した「最強の軍事機構(NATO)」に「世界の平和と安定の重しになるよう期待する」ならば、我が国も世界の平和と安定の重しの一部分を担えるように、集団的自衛権の解禁と日本国のNATO加盟ないし環太平洋条約機構の創設を主張したらどうなのか。

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