甲斐弦は家族を養うために1946年10月28日から同年12月27日まで(日本国憲法の公布は1946年11月3日)まで福岡のアメリカ軍第三民間検閲局(CCD)に勤務した。GHQの検閲に協力加担した八千ないし一万の日本人のうちの一人であった甲斐弦の著書「GHQ検閲官」(葦書房/1995年8月初版発行)は、GHQの検閲に協力した日本人自身がアメリカ軍の検閲の実態を戦後生まれの日本国民に伝える貴重かつ稀有の回想録である。
ウソで塗り固められた戦後民主主義(マッカーサー占領軍憲法体制)を打ち砕くために、はじめにブロガーへ執筆意欲を与える一日一押人気ブログランキングをクリック願います。
人の心はケンケン獣か。全くその通りだな。戦後の混乱の中で、主食を確保した農民だけはうけに入って都会人を見下している。だがこの跛行的なインフレ景気は果たしていつまで続くのだろうか(中略)。
いとこの市原分、元東京検事局の思想部長で戦時中は昭南(シンガポール)の司政長官を勤め、今は公職を追放されて弁護士となっている我らの「分さん」は、今の異常な農村景気を私同様噴火上の舞踏と見ていた(中略)。
農業の技術面については私たちは農民に遠く及ばないけれど、海外の事情については彼らより少し明るい。敗戦景気に沸き立ち、敗戦踊りにうつつを抜かす今の農村には、私も分さんも深刻な危機感を覚えずにはおれなかったのである。
この夜市原家に集まった十数名の親戚の者は、いずれも専門学校以上を出たインテリで、阿蘇をどうするか、日本をどうするか、知識人の使命は何かと、議論は白熱化して深夜に及んだ。一番問題になったのはやはり農地調整法と農地改革だった(中略)。
農地改革と新民法の遺産分割制がこのまま強行されたら、結果はどうなる。零細農の続出。ひいては農村そのものが衰退に陥るだけではないか。自由貿易再開の暁には、国際市場の激浪の中で日本農業は壊滅的打撃を受けることになろう。
それを防ぐ方策は協同組合の設立以外には無い。だがたとえ組合法が成立しても、真の組合精神が農村の底辺部にまで浸透するのには、長い長い年月が必要であろう(中略)。
私がいた蒙疆(今の中国内蒙古自治区)の北辺で、貧困に苦しむ蒙古人を救うため、「草原のホリシア(協同組合)」の設立した日本人青年たちのことを私は思い出した。「侵略主義の手先」なものか。現地の人々の幸福のために彼らは身命をなげうって悔いなかった。その多くは今や故人。彼らに匹敵するほどの殉教者が今の農村にいるだろうか(GHQ検閲官85~87ページ愚者の道)。
検閲した手紙のうち特に印象強烈なものはその日のうちに日記につけることにした(それでもやはり脱落はある)。時には上司の目を盗んで紙切れに写し取ったこともある。
前にも書いたように、読んだ手紙の八割から九割までが悲惨きわまりないものであった。憲法への反響には特に注意せよ、と指示されていたのだが、私の読んだ限りでは、新憲法万歳と記した手紙などお目にかかった記憶はないし、日記にも全く記載はない。
繰り返して言うが、どうして生き延びるかが当時は皆の最大の関心事であった。憲法改正だなんて、当時の一般庶民には別世界の出来事だったのである。
今はかなり年配の人たちでさえ、我々は昭和二十一年十一月三日あの新憲法によって絶対不戦を誓ったではないか、とおっしゃる。戦争の悲惨をこの身で味わい、多くの肉親や友人を失った私など、平和を念じる点においては誰にも負けないと思うのだけれど、あの憲法が当時の国民の総意によって、自由意志によって、成立したなどというのはやはり詭弁だと断ぜずにはおれない。
はっきり言ってアメリカの押しつけ憲法である。我々庶民は蚊帳の外に置かれていた。己の意見を率直に表明する機関も無く、機会も無く、ただ毎日いかにして生き延びるかに必死だったのである(GHQ検閲官161~162ページゆがんだ世相)。
GHQ民政局のニューディーラー(アメリカの共産主義者)が敗戦直後の大日本帝國に仕掛けた違法な赤いショック・ドクトリン-国家の伝統を破壊する惨事便乗型国際共産主義の二段階革命戦術-を覆滅するために、おわりにブロガーへ執筆意欲を与える一日一押人気ブログランキングをクリック願います。
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・GHQの方針に反逆し歌舞伎を救った男マッカーサーの副官フォービアン・バワーズは大日本帝國憲法を「完全に有効でかつ実際にきわめて立派な明治憲法(the perfectly valid and really very beautiful Meiji constitution)」と称賛した。
今度は日本国民自身が、GHQによって違法不当に最高法規の地位から追われた我が国の正統憲法たる大日本帝國憲法を救済しなければならない。
「中国が攻めてくる!日本が憲法で滅ぶ」前に、日本民族がGHQによって僅か一週間の間に建設された粗末な違法監獄から集団脱走して明治の偉人が叡智を結集して建立した素晴らしい故郷の旧家に戻り、井上孚麿が「いくそたび かき濁しても 澄みかへる 水やみくにの 姿なるらむ 」という歌に込めた「日本民族の正統憲法復原力」を生み出すために(現憲法無効論-憲法恢弘の法理)。
・知らぬは日本人ばかりなり!世界がさばく東京裁判-85人の外国人識者が語る連合国批判ポツダム宣言を根拠にマッカーサー占領軍憲法(日本国憲法)の制定を有効と言ってきた敗戦利得者の政治家、学者、知識人、評論家、教師そしてほぼ全てのマスコミを壊滅させる。
・問題1 1890年11月29日(大日本帝國憲法の施行日)から1947年5月3日(日本国憲法の施行日)までの日本國で実現しなかった政策はどれか。次の中から該当するものを選びなさい。
1、普通選挙法の制定
2、陪審制の施行
3、大政翼賛会の一党独裁
4、婦人参政権の付与
正解は3。ワイマール憲法は国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス)の一党独裁を許してしまったものの、大日本帝國憲法はソ連共産党を模倣した大政翼賛会の一党独裁を許さず、近衛新体制運動を推進していた朝日新聞出身のソ連スパイ尾崎秀実ら近衛文麿の革新幕僚(昭和研究会に参集していた共産主義者)の無法な野望を粉砕した(詳細は近衛新体制を参照)。
また婦人参政権は1945年12月17日に帝國憲法第三十五條に基く衆議院選挙法の改正により実現した。
・問題2 伊藤博文、井上毅、金子堅太郎、伊東巳代治が大日本帝國憲法の起草のために参考にした外国の憲法はどれか。次の中から該当するものを選びなさい。
1、プロイセン憲法
2、ベルギー憲法
3、スウェーデン憲法
4、イギリス憲法
5、アメリカ憲法
正解はこちらです。
・豪快痛快 世界の歴史を変えた日本人-明石元二郎の生涯

「帝國憲法に対する偏見と誤解を助長するコミンテルンの残党にして尾崎秀実の後継者たちを死滅させる大東亜戦争史を広めるために、おわりにブロガーへ執筆意欲を与える一日一押人気ブログランキングをクリック願います」
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<日本国を防衛する食いしん坊バンザイ>
我が国のソバ好きが一周年を迎えた対馬ふれあい産直便


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