2012年06月22日

ここが日中の分かれ道!人口から読む日本の歴史

 人口から読む日本の歴史は、改めて気候の変動と人口の増減が国家の歩みに多大な影響を及ぼすことを読者に教えてくれる。しかし残念ながら著者の鬼頭宏氏は「騎馬民族征服説」を今だに信用している。これが本書の瑕である。

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江戸時代の後半の経済発展

 従来、十八世紀は幕藩体制が行き詰って前世紀に見られた高度成長が不可能になった時代であり、過剰になった人口が飢饉や堕胎・間引きによって淘汰されたとする、マルサスの罠の存在を強調する意見が支配的だったように思われる。しかし最近の歴史人口学研究や「新しい経済史」研究の成果は、この通説に批判的な仮説を提示している。二、三とりあげてみよう。

 まず江戸時代の人口、耕地、資本、石高の量的変化をマクロ・レベルで検討した宮本又郎は、中期以降、低い人口成長率と相対的に高い一人あたり農業産出高水準が結びついていたと結論している。

 宮本の見解によれば、十七世紀から十八世紀への変わり目の頃、耕地と人口との間に緊張が生じ、マルサス的チェック(積極的制限)が現れる可能性があったが、意識的な人口抑制がそれを回避したことによって、一人あたりの所得水準を維持しただけでなく、それを高めることに成功したのである

 幕末の民間経済が決して破綻したものではなく、相当高い一人あたり所得水準を享受していたことは、天保期長州藩の「藩民所得」推計が明らかにしている(西川俊作『江戸時代のポリティカル・エコノミー』)。それによると幕末の長州藩民は、最低生存費水準に甘んじていたのではなく、はるかに高い一人あたり所得を得ており、かなりの「貯蓄」を可能にするほどであったという

 とすると、十八世紀の低い成長率は、経済停滞によって余儀なくされたものではなく、反対にそれは、江戸時代後半の「経済発展」を可能にするような余裕を作り出していたのかもしれないのである。

 宗門開帳の分析から江戸時代の堕胎・間引きの行動を検討した人々の間からも、右の考えを積極的に支持する仮説が提出されている。
 すなわち堕胎・間引きは困窮の結果の行為というよりは、むしろ広義の産児制限に含まれるものと見るべきだというのである。

 倫理的な問題は別にして経済的帰結は明白だった。出生制限が農民の間で広く行われたことが、マルサスの罠に陥ることから回避させて、江戸時代後半の一人あたり所得水準の維持向上を可能とした。

 このことこそ、十七世紀の出発点では似たような状況にあったにもかかわらず、十九世紀には、工業化の達成において日本が中国よりもずっと先んずることとなる原因でもあった人口から読む日本の歴史108~109ページ)。


 マルサス的チェック(積極的制限)とは、人口の増加とそれに伴う最低生存費水準以下の貧困が、国内に疾病、飢餓、捨て子、胎児殺し、堕胎、犯罪、戦争を招き、国民の死亡率を高めて人口の増加を抑制することである。

 国連の2011年版「世界人口白書」によると、2011年10月31日に世界人口が70億人に到達したと推計されている。また、アメリカ国勢調査局の推計では70億人の到達が2012年3月12日頃とされている。

 二十一世紀の我が国の晩婚少子化はマルサスのいう道徳的な人口の予防的制限であり、日本民族の集合的無意識が、地球上で近い将来に必ず起きる深刻な資源不足を予測し、マルサスの罠を回避しようとしているのかもしれない。

 また我が国全体の過剰貯蓄は金融機関を通じて日本政府の国債に集まり、国債の金利を低水準に押しとどめている。金融市場は日本の国債を信用しており、かつ日本政府にもっと積極的に国債を発行して公共投資を行うように促している。

 この公共投資は国民を含む日本国を護る防災と防衛を強化するものでなければならない。中国の周辺諸国が軍事的に弱ければ、中国共産党は、マルサスの罠から逃れるために、水、森林、鉱物資源、そして中国が抱える過剰人口の捌け口を求めて、周辺諸国に軍事侵攻するに違いないからである

 そして我が国が自国の軍備を強化するには、防災インフラも強化しなければならない。「心神」を開発している三菱重工と石川島播磨重工の技術者や、「はやぶさ2」を開発するJAXAの技術者が、老朽化した橋梁の崩落に巻き込まれて死亡すれば、航空宇宙分野の最先端技術の研究や国産新兵器の開発が停滞してしまうからである

 すでに使用停止や通行規制に到った橋は全国で1,764箇所ある。「コンクリートから人へ」という民主党のスローガンは、我が国の頭脳となる貴重な人材を殺害し、日本の国益を破壊する

朽ちるインフラ―忍び寄るもうひとつの危機
朽ちるインフラ―忍び寄るもうひとつの危機

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<旧宮家の皇族復帰を希求します>

 大日本帝国憲法と日本国憲法(マッカーサー占領軍憲法)は、いずれも立憲君主制を規定しているので、憲法秩序の維持には天皇陛下が必要である。

 所長および所長の一族郎党が核爆発に巻き込まれ全滅しても、我が国はびくともしないが、もし万が一にも天皇陛下と天皇の予備たる皇位継承権ないし摂政就任権を持つ皇族の方々が全滅してしまうとどうなるか。

 我が国は、国会の召集、内閣総理大臣の任命、最高裁判所長官の任命、国務大臣の認証、法令の公布、立憲君主制を維持する為に旧宮家の皇族復帰を図る特別立法、共和制に移行するための憲法改正等を合法的に行えなくなり、国家意思を形成できなくなってしまう。被災民を救済することも諸外国に救援を求めることもできなくなってしまう。

 だからそれを阻止するために、天皇陛下と天皇の予備たる皇位継承権を持つ皇族の方々は、いかなる危機においても御健在であり続けなければならない。今こそ旧宮家の皇族復帰を実現し、天皇の予備たる皇位継承権を持つ皇族を増やさなければならない。

 皇室の御健在と御繁栄それ自体が、憲法秩序を維持し、我が国が無政府状態に陥ることを防ぐ重要無比の御公務である。皇室は我々一般国民と法的に平等ではないのである。

・ヒゲの殿下のマスコミ批判皇族の「公(おおやけ)」と「私(わたくし)」は国民に対する三笠宮寛仁親王殿下の御遺言となった。

 亡き三笠宮寛仁親王殿下の御遺志である旧宮家の皇室復帰を実現する政策集を広めるために、おわりにブロガーへ執筆意欲を与える一日一押人気ブログランキングをクリック願います。
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posted by 森羅万象の歴史家 at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 所長が選ぶ名著と迷著の紹介 | 更新情報をチェックする
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