2008年07月16日

GHQの検閲を肯定する現代の反日的日本人たち

 英邁なるリベラル皇族の東久邇宮稔彦王首相殿下は、我が国のポツダム宣言の正式調印(昭和20年9日2日)前に、言論、出版、集會、結社の自由を復活させると共に、小畑敏四郎国務大臣(事実上の陸軍大臣)と共に強硬将校の暴発を未然に抑止し、日本国軍隊を連合軍へ無条件降伏させた。

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 我が国は率先してポツダム条約を履行しようとしたにもかかわらず、GHQは、広範多岐にわたる検閲、GHQの意向に逆らう者を軍国主義者として断罪する公職追放の濫用、昭和天皇を人質にとり三度目の原爆投下を示唆する恫喝等々、陰湿卑劣な手段を用いて日本の朝野(政府と民間)から意思表明の自由と真実を知る権利を剥奪した。これはあからさまにポツダム条約第10項後段の「言論、宗教及思想の自由並に基本的人権の尊重は、確立せらるべし」に違反する行為であった。

 そしてGHQの検閲は、マッカーサーの日本国民に対する命令である日本国憲法第21条「集会、桔社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。2 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない」をも蹂躙し、サンフランシスコ講和条約の発効まで解除されなかったから、占領軍は遂に一時も一度たりとも「言論、宗教及思想の自由並に基本的人権の尊重」を確立することなく、日本国から撤収した。

 これはポツダム条約第12項「前記諸目的が達成せられ且日本国国民の自由に表明せる意思に従い平和的傾向を有し且責任ある政府が樹立せらるるに於ては、連合国の占領軍は、直に日本国より撤収せらるべし」にも違反する行為であった。

 しかしこの事実は、GHQが日本国に強要した占領憲法の制定過程がポツダム条約第10項後段違反であることを明らかにして、ポツダム条約を占領憲法有効論の根拠から「日本国憲法」無効論の根拠へ移籍させてしまうから、占領憲法有効護憲派の学者はGHQのこの違法行為を隠蔽するのが常である。

 あの芦部信喜も虚報の詐術を使って小森義峯の袋叩きに遭い、昭和38年の憲法効力論争において1回TKO負けを喫した(正統憲法復元改正への道標)。

 しかし芦部信喜などはGHQの邪悪な検閲を肯定しない分、まだ良心的である。現代の日本人の中にはGHQの検閲を肯定する日本人(本当に日本人か?)がいるのだから、本当に気が滅入る。

 GHQ焚書図書開封のアマゾンレビューには次のようなコメントがある。

 「百歩譲り、本当にGHQが焚書をしていたとしても、その対象にあったのは極端な英米蔑視と、大東亜共栄圏などという妄信への煽動書である以上、日本人には有害無益で、むしろ焚書してくれたことに感謝すべきであろう」

 GHQ総司令官のマッカーサーは昭和21年元日、「いまやすべての人が、不当な規制を受けることなく、宗教の自由と表現の権利を享受できる」との声明を出したが、実態は違った。占領軍の検閲指針として以下の30項目が挙げられた(昭和21年11月25日付)。

(1)SCAP−−連合国最高司令官(司令部)に対する批判
(2)極東軍事裁判(東京裁判)批判
(3)SCAPが日本国憲法を起草したことに対する批判
(4)検閲制度への言及
(5)合衆国に対する批判
(6)ロシアに対する批判
(7)英国に対する批判
(8)朝鮮人に対する批判
(9)中国に対する批判
(10)他の連合国に対する批判
(11)連合国一般に対する批判
(12)満州における日本人取り扱いについての批判
(13)連合国の戦前の政策に対する批判
(14)第三次世界大戦への言及
(15)ソ連対西側諸国の「冷戦」に関する言及
(16)戦争擁護の宣伝
(17)神国日本の宣伝
(18)軍国主義の宣伝
(19)ナショナリズムの宣伝
(20)大東亜共栄圏の宣伝
(21)その他の宣伝
(22)戦争犯罪人の正当化および擁護
(23)占領軍兵士と日本女性との交渉
(24)闇市の状況
(25)占領軍軍隊に対する批判
(26)飢餓の誇張
(27)暴力と不穏の行動の煽動
(28)虚偽の報道
(29)SCAPまたは地方軍政部に対する不適切な言及
(30)解禁されていない報道の公表

 とくに第21項「その他の宣伝」は酷い。GHQの検閲対象はまさに縦横無尽、伸縮自在の無制限であった。

 また閉された言語空間―占領軍の検閲と戦後日本 のアマゾンレビューには次のようなコメントがある。

 江藤淳氏がこの本で詳しく書かなかったことがふたつある。ひとつはGHQの検閲は大日本帝国の検閲システムを利用して実施されたという点。もうひとつはGHQの検閲は天皇制擁護を最大目的とする当時の大日本帝国政府の協力のもとで実施されたという点。すなわち、天皇処刑を回避し天皇制のもとで日本を統治するという目的でGHQと当時の大日本帝国政府の利害は一致し、その延長線上にメディアへの統制があったという点である。

 つまり、占領期の報道の自由は、GHQのみならず日本人の為政者からも見離されていたのである。この点についてはモニカ・ブラウ氏の検閲 1945‐1949―禁じられた原爆報道が詳しいので参照していただきたいが、江藤淳氏の研究はモニカ・ブラウ氏の研究で論じられた視点を忘れない限りにおいて有意義な研究であると言えよう。


 昭和天皇を人質に取られ日本国軍隊を解体された当時の日本政府には、もはやGHQの違法行為に抵抗する力と術を喪失していたから、日本政府はGHQの検閲方針に従属せざるを得なかったのである。

 それを「占領期の報道の自由は、GHQのみならず日本人の為政者からも見離されていたのである」と、まるで日本の為政者にも非があるかのように述べるなど、所長には信じられない。

 日本メディア検閲史(PDF) 03年7月静岡県立大学国際関係学部教授 前坂 俊之
 
 占領軍の検閲は1945(昭和20)年10月から48年7月までは「事前検閲」がおこなわれ、それ以後は左翼的な総合雑誌を除いて 「事後検閲」 にとってかわった。

 49年末以降は総合雑誌も「事後検閲」となった。検閲については、戦前の日本の検閲のように、○○とか××の伏字や空白によって、明らかに検閲や削除がおこなわれたことが読者にわかるやり方を禁じ、別の言葉に言い換えさせたり、文章をまったく書き換えさせ、検閲したことがわからない巧妙な方法をとった。


 三田村武夫の戦争と共産主義-昭和政治史秘録(1950)は、GHQの事後検閲に掛かり発禁処分となってしまった。

 出版物が刊行後に発禁処分になると、出版社は出版費用を回収できずに大損害を被ることになるので、GHQが検閲方針を事前検閲から事後検閲へ変更した後、日本の出版関係者はGHQの意図を忖度して過剰な社内検閲と自己規制そして卑屈な編集を行うようになった。これが戦後から今日にいたる日本の出版社とくに新聞社の悪習となってしまったのである。

 これこそマッカーサーの『犯罪』の犯罪であろう。



宛名:
出版物検閲に関する非公式覚書

1、貴紙は事前検閲を通過しましたから、印刷し配布して宜しい。貴紙原稿を返送致します。検閲官の証印を押捺してありますが、貴下が出版することを得る保証となるものであります。

2、出来上りの新聞2部を当事務所に提出されたし。

3、今後発行毎に2部宛を、事後検閲のために、提出して下さい。法規違反の場合にだけその旨通知します。事後検閲の場合は、提出と同時に配布販売をして差支へありません。(以下略)


 ところで前坂俊之教授は冒頭に次のように書いている。

 1945(昭和20)年8月15日、日本はポッダム宣言を受諾して、無条件降伏した。長い言論不自由の時代がやっと終わったかと思われたが、GHQ(連合軍総司令部)によって再び検閲は続行された。

 9月12日、GHQ は「新聞記事その他、報道取締りに関する件」、同21日には10ヵ条からなる「プレス・コード(新聞規約)」を発表した。


 いや教授、日本国のポツダム宣言受諾は無条件降伏ではないのだが…前坂教授の教え子たちは真赤な嘘を吹き込まれていないだろうか、所長はとても心配である。

 日本国に残るGHQの爪痕は快癒に向かうどころか化膿し、頭をおかしくさせられた反日的日本人を増やしている。悲しいことですもうやだ〜(悲しい顔)


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posted by 森羅万象の歴史家 at 20:59| Comment(1) | TrackBack(2) | 過去を旅する歴史コラム | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。

「GHQ焚書図書開封」私も読みました。焚書に日本人がかかわっていたのが許せません。その日本人を主権回復後処罰しない日本という国は何なのでしょう?

TBさせていただきましたが反映されない様なので拙記事貼らせて頂きます。「GHQ~」読んでて悔しくて申し訳なくて泣けてきました。

http://blog.livedoor.jp/france_kappa/archives/65098487.html
Posted by カッパ子 at 2008年07月17日 02:39
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